第7・?話11

俺は部屋から出るとまたトイレに戻り、女子トイレの個室でガラナに代わった。


そしてブレスレットのガイバーンは、俺が着ていたタンクトップとショートパンツをマテリアルチェンジで、肩だしの白いシャツにジーンズ地の前にボタンの付いた、ロングスカートに変換した。


更にスポーツ系のインナーが水着に変換された。


「インナーが変換した時、なんかムズムズしたなぁ~。」


と俺が言うと


「そんな事よりデカブツ?暑いからこのスカートを短くして呉れる?」


とガラナがガイバーンに注文して来た。


「うむ!仕方あるまい!」


とガイバーンはガラナのスカートをミニスカートにした。


「ちょっと短い気がするけど良いわ~。」


そして女子トイレからガラナが出ると、北条さんが歩いて来て、ガラナに向かって


「あ!ガライヤさん!何で此処にガライヤさんが!」


と呼んで来た。ガラナは俺、ガラナ・ベイフィールの姉のガライヤと云う事に成っているから。


「うむ!そろそろそのフレーズも飽きられるのではないか?」


とコソコソブレスレットのガイバーンが言った。


何の話しをしてるんだよ!


「あら?北条ちゃん!バニーガールカフェ以来ねぇ。」


と慌てずガラナは受け応えた。


北条さんは俺がこっちに歩いて行ったのを見掛けて来た様だ。


北条さんはガラナに妹と詰り、俺と一緒に来ている事と一緒に遊ぶ事を提案した。


「あら?貴女達水入らずで楽しみになさ~い。私も他に用事があるから御免なさいねぇ。」


とガラナが珍しく、優しく丁重に断っていた。


「さあ!行くわよ!海へ!」


ガラナは外へ、そしてホテルの前の砂浜に出ると、矢鱈と視線を浴びていた。


やっぱりガラナに代わると、背が伸びて、グラマーに成るからなぁ。


そんな視線も脇目め触れず、ガラナは服を脱ぎ捨て海へ飛び込んだ!


「気持ちいい~!ちょっと勇太?アンタだけズルいじゃな~い?こんな良い世界で暮らしていて~。このままこの世界に居居着いちゃおかしらね~。」


とガラナが泳ぎながら俺に話し掛けて来た。


「え~!ガラナはこの前アキバの駅周辺を黒焦げにしたからかぁ~。」


「ちょっと手が滑っただけよ~!」


どんな手の滑り方をしたら、アキバの駅周辺を黒焦げにするんだよ!


「ガラナよ!余り沖に出ると、流されるぞ!」


とブレスレットのガイバーンが心配していた。


「大丈夫よ~。いざと成れば飛んで帰るから。」


とガラナ


飛ばれると目立って困るんだけど・・・・


なんか風が吹いてきたな!


「ガラナよ!そろそろ戻るぞ!天候が怪しく成って来た!」


とブレスレットのガイバーンが心配している!


「なんか流されてない?」


と俺が言うと


「飛んで帰るわよ!」


とガラナが羽を出し、海から飛び立つと強風で戻れない!


「ガラナよ!あの北東にあるヨー島群の近くの島に降り立つのだ!」


とブレスレットのガイバーンが指示した。


「ちょっとシャクだけど仕方ないわねぇ~。行くよ!二人共!」


とガラナは強風に流されながらも近くの島に降り立った。


そしてガラナは力尽きたのか、その場の砂浜に仰向けで倒れ込んだ。


するとしばらくして何処からか


「お姉さん大丈夫~?」


とエルフの女の子が覗き込んで来た!


「何で此処にエルフの女の子が!」


と俺が言うと


「だからそのフレーズはもういいぞ!」


とブレスレットのガイバーンが突っ込んで来た!


「だから何の話しをしてるんだよ!」


と俺が返した!


「キャハハハハ!お姉さん達面白いね!」


とエルフの女の子が愉しそうに笑った。


「え!?俺の声が聞こえるの?」


とエルフの女の子に問い掛けた。


「うん!このダークエルフのお姉さんに、憑依してるんだね!」


とエルフの女の子が答えた。


「ちょっと!何この子!カワイイ!持って帰りたいわ!」


とガラナ!


リスミーさんみたいな事を言ってるぞ!


「そう行った事は私を通してだな!」


と今度はブレスレットのガイバーンが、バカな事を言い始めたぞ!


「キャハハハハ!面白いねブレスレットさんは!」


とエルフの女の子!


「私はブレスレットさんでは無いぞ!ガイバーンだ!」


とまた何時もの様に訂正を求めるガイバーン!


毎度毎度だねぇ~。


「何処か休める所はある?」


とエルフの女の子に訊ねると


「こっちに来て~。」


とガラナの手を引っ張って連れてかれた。


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