第45話‐2

過去のアルスナーダから来た、魔竜王グランヴェルグと眷属のモンスターの達を、アルスナーダに帰す事が出来た。


そしてエリちゃんに憑依した青竜も帰って行った。


でも蓬田さんに俺がダークエルフなのが知られて手仕舞い


そして帰る事も・・・・


翌日、12月下旬のあのイベントが終り、その朝に北条さんの家のリビングに皆が集まった。


「もうモンスターが来る事がないから、空渡君は異世界に戻る事が出来ないのかなぁ?」


と紗理奈が呟くように話した。


「この1年前の世界にはあの石がないから、切っ掛けを作る事が出来ないと思う。」


と紗理奈に応えた。


「勇太よ!今までアルスナーダのモンスターが出現したポイント近くの円陣を、改めて探そうではないか!」


とブレスレットのガイバーンが提案した。


は!モンスター退治に気を取られ、忘れていた!


「其れじゃ、先ずは学校の中庭にある円陣から探しましょうか。」


と北条さんが言うと、皆同意した。


そしてリビングで皆で話して居ると、蓬田さんが突然やって来た。


俺は玄関まで行き、またニーニャが出迎えると


「キャ~!カワイイ~!」


とまたニーニャに抱き付いていた!


「またお前か~!だに!」


とまた悶絶するニーニャ!

何時もの風景である。


そして俺に気付いた蓬田さんが!


「お姉様ー!今日もメイド姿がカワイイです!」


とニーニャを放すと、行き成り抱き付いて来た!


まあ俺は北条さん家のメイド2号だからねぇ。


そしてニーニャはそのまま奥のリビングへ逃げて行った。


「あ!ちょっと!」


また蓬田さんの胸が俺の胸!?

いや!ガラナの胸に当たってる!


これはたまらない!


それにまた蓬田さんが近い!


そして蓬田さんが


「お姉様!昨日は帰るって言ってましたけど!やっぱりあの怪物達と同じ世界に帰るの!」


と真剣な眼差しで見詰めると、そう言った。


俺はしばらく考えると


「うん、直ぐには帰らないけど、何時かは帰らないと行けないね。」


と答えた。


本当は帰るに帰れないんだけど・・・


「帰らないで!お姉様!何時までも一緒にいて!」


と蓬田さんに俺は


「無茶を言わないで。何時かは別れなければ行けない時が来るのよ。」


と蓬田さんをいさめた。


でも蓬田さんの俺を見上げた、その真っ直ぐな潤んだ瞳で俺を見詰める、その瞳を見詰めていたら何だか・・・・


・・・俺は段々顔を蓬田さんの顔に近づけて行き・・・


「ちょっと其所の二人~!待ちなさ~い!女の子同士で何をし仕様としてるのよ~!」


蓬田さんと声のする方を振り向くと


紗理奈が突然奥のリビングから飛び出して来た!


そして!


「ちょっと空!?ヴォルフさん?他人の玄関でイチャイチャしないで貰えるかしら?」


と北条さんも一緒に現れた!


蓬田さんには俺の本名は、リーナ・ヴォルフと言う事に成ってるから


「空!?ヴォルフさん!何を雰囲気に飲まれてるのよ~!」


と紗理奈に言われ


は!と我に帰えり、蓬田さんの両肩に手を置きパ!と放した。


すると蓬田さんがえ!?と言う顔をしていた。


今、女の子同士で何を仕様としてたんだ?


まあ俺の方は中身は男だけど・・・


「二人共、ずっと見てたの!?」


と二人に聞くと


「何か面白く成りそうだから隠れて見ていたのよ。でも良い所で一緒に見ていた中山さんが、飛び出して仕舞って台無しよ。」


と冷静に話す北条さん。


出歯亀か~い!


と言うか何を期待してるんだよ!


「何言ってるのよ。北条さん!あのままにしたら二人は・・・・」


話してる途中から急に顔が赤くなり、下を向いて仕舞う紗理奈。


其れを聞いた俺と蓬田さんも、顔を見合わせ顔を赤くした。


そして


「わ!私帰ります!其れじゃお姉様また!」


と蓬田さんが突然帰って行った!


「あ!蓬田さん!」


と俺は慌てて玄関から飛び出す、蓬田さんの方を振り向き、手を伸ばし呼んだ!


でも残された俺は!


「そー・らー・わー・たー・りー君?」


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


紗理奈さんの怖い視線に晒されていた。


誰か助けて~!


「まあ、勇太もオトシゴロだ。勘弁して遣っては貰えぬか?紗理奈よ?」


とブレスレットのガイバーンが、擁護する様に話すとガラナが


「そうよ。年頃の男の子だもの、仕方ないわぁ。だけど後で話しがあるから。」


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


こっちもか~い!


と言うか相手がガラナじゃ、一心同体!?じゃ無かった!二心同体だから逃げ場がな~い!


「此れはデートして挙げるしかないわね。」


と北条さんがまた何時もの様に冷静に言った。


すると紗理奈さんが急に上機嫌に!


そして何故かガラナには服を買って挙げる事に!?


「またバイトしないとなぁ・・・・」


と呟くと


「冬休み中だから短期で稼ぎたいでしょ?良いバイトがあるわよ。」


とニャとしながら言った。


なんか嫌な予感しかしないんだけど!


「今の空渡君は人間に偽装したダークエルフだけど、女の子なのを忘れないでね。」


と意味ありげに北条さんが言った。

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