第32話‐2

大人しく成ったハーピーを、俺はサイドカー化したバイクのガイバーンに乗せて、北条さんの家まで光学迷彩で連れて帰った。そしてガイバーンは女の子ガイバーンにマテリアルチェンジし、俺はバルキリースターのコスチュームから、北条さんのメイド服にマテリアルチェンジした。


「ただいま~。」


と玄関に入るとニーニャがメイド服姿で


「お帰りなさいませお嬢様だに!」


と現れた。


が!


ハーピーに気付いたニーニャは

固まり、ハーピーもまたニーニャに気付き、固まっていた!

すると、は!と思ったか、ニーニャが四つん這いになり、お尻を上げて振り、ハーピーも両腕を開き口を開けた!


コイツ等、捕食し合おうとしてるのか!?


「ん!?今、白虎と鳳凰が合間見える姿が見えた様な?」


と俺が呟いたら


「勇太よ!君には今、ミラージュがインストールしていない。だからそんなエフェクトが見えるハズがないのだが!は!この家にはあのカードゲームのソ〇ッドビジョンが有るのか!?ならデ〇エルだ!城〇内君!」


「誰が城〇内君だよ!」


女の子ガイバーンがまた訳の解らない事を口走っていた。


其の時、北条さんが二階から降りて来てニーニャの後に立ち


「貴様と決着を着ける時だぞ!遊ぅぅぅ〇!!」


「海〇ぁぁぁ!!」


とハーピーの後に立ち、北条さんとニーニャに向かい合い、応える女の子ガイバーン。何遣ってるんだこの人達は!


「も~、バカ遣ってないでニーニャちゃんとハーピーちゃんを止めないと!」


と紗理奈も玄関に降りて来た。


「先行は俺がさせて貰うぜ!

ドロー!ま〇!お前のカードを使わせて貰うぜ!ハーピーレ〇ィーを召ぉぉぉぉぉぉぉ還!!」


「いえ!ガイバーンさん!其の子はハーピーレ〇ィーじゃ無いし!ただのハーピーだし!」


と突っ込む紗理奈。

と言うかまだ遣ってるんかい!


「ふん!遊〇よ!貴様、其で勝ったつもりか!なら俺はタ〇モキャットを特殊召還!」


「北条さん!ニーニャちゃんはタ〇モキャットじゃ無いよ!と言うかタ〇モキャットって他のゲームのキャラじゃない!

其にニーニャちゃんとハーピーちゃんをダシにしてデ〇エルごっこしてるし!」


と紗理奈が北条さんに突っ込んだ!


なんか歯止めが効かなく成ってるぞ!


誰が止めて・・・・


「こらー!あんた達!いい加減にしな!」


とガラナさんがブチキレた!


まるで子供を叱り着けるかーちゃんに成ってるぞ!


ニーニャとハーピーはヒッ!となり、共に抱き付き合い、何かが芽生えた様だった!そしてガイバーンと北条さんは力無く謝り、紗理奈は巻き沿いを食い、一緒に怒られた!


「え~何で私まで~。」


とぼやく紗理奈。


其から落ち着くと、二階の北条さんの部屋に皆が集り、ハーピーの事で話し合った。


「この子どうしよう?」


と紗理奈


「と、其の前に君、名前は?」


と俺はハーピーに聞いた。


「我が名はヴィーヴル、魔竜の子なり。」


え!?魔竜の子?


「皆離れて!」


と俺は皆を部屋の入り口のへ、そして自分の後に下がらせた!


「北条さん!ごめん!俺はとんでもない奴を連れて来て仕舞った!」


「ウベェルディーめ~、竜眼が疼く・・・・。」


と左目を抑えるハーピー。


え!?竜眼?


「え!?君それどう見ても鳥目じゃ!?」


とヴィーヴルと名乗るハーピーに突っ込むと


「もしかすると、この子・・・・。」


と北条さんが何かを言おうとすると


「中二病ね。」


と紗理奈が言った。


「それ旨いだにか?」


とニーニャ。


「今ブルー〇イズを引き当てなければ、奴に勝てないぞ!

城〇内君!」


と女の子ガイバーン。


「だから誰が城〇内君だよ!」


と女の子ガイバーンに突っ込だ!

そして気を取り直し


「つまり北条さんの仲間?」


と俺は言った。


「失礼ね。其の子とはカテゴリーが違うのよ。」


と冷静に答える北条さん。

どんなカテゴリーだよ!


「でもファンタジー世界の住人が中二病って・・・一周して本物なのかも知れないわね。」


と北条さんが言った。


「試してみるだに!」


とニーニャ!


「あ!ちょっとニーニャちゃん!」


と紗理奈が止めようとしたけど!


「猫パンチ!猫パンチ!猫パンチ!」


べし!べし!べし!


「あ痛たたた!」


と頭を抱えてうずくまるハーピー。


「大丈夫だに。」


とニーニャが猫パンチで試した。


「難儀な子だねぇ~。」


とガラナ。


「只でさえ面倒臭いのが二人も居るのに!」


とぼやくと。


「そんな人居るのかしら?」


と北条さん。


「全くだぞ!勇太よ!」


と女の子ガイバーン。


アンタ達だよ!


「所で君、本当の名前は?」


とハーピーに聞くと。


「我が名はエリチェンなり!」


と名乗った。


「エリちゃん?」


と紗理奈が聞き返すと。


「エリザベート・バートリーね。」


と北条さん。


「あのソシャゲのキャラの名から取ったのか!中々の通ではないか!エリちゃんよ!」


とガイバーンが感心していた。


最近ガイバーンが課金がどうこう言っていたけど、とうとうソシャゲに手を出して仕舞ったのか!?


ソシャゲにハマるAIって・・・


資金源の出所は何処だ~?


は!まさかあのコインを不正に使ってないか!?


聞かないで置こう・・・・

そんな事を考えていると


「エリちゃんじゃ無くてエリチェン!」


と訂正を求めるエリチェンの声が聞こえて来た。


「もうエリちゃんで良いじゃない。」


と北条さん。ヒドイ・・・・


其の後、済し崩し的にエリちゃんに去れて仕舞うエリチェン・・・・


只、紗理奈は


「エリちゃんの方がカワイイよ~!」


と猛然とプッシュしていた!


結局エリちゃんは北条さん家のメイド3号として、居候する事に成り、そして紗理奈も北条さんの家に居着いて仕舞った。


明日学校では、バルキリースターの話で持ち切りに成るんだろうなぁ~。

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