第30話‐2

北条さんの家で蓬田さんに会った翌日、教室内は俺が変身した姿を、ゴスロリツインテールのライダーや、ゴスロリライダーと言い、其と怪物の話で持ち切りだった!


「昨晩のミノタウロスとの戦闘の事がもう広がってるね。」


と俺が言うと


「怪我人が出たから警察も動いているようよ。」


と北条さんが言った。


「ガイバーンさん、あのミノタウロスはやっぱり学校の中庭の円陣から?」


と紗理奈がブレスレットのガイバーンに、コソコソ聞いた。


「紗理奈よ、其が学校の監視カメラで見張っていたが、現れなかったのだ。」


とガイバーンもコソコソ紗理奈に話した。


「それじゃ一体何処から?」


と俺がコソコソ言うと


「其では、昨晩の吉祥寺の街中の監視カメラの過去データを検索してみよう。」


とガイバーンが検索を始めた。


「ん!?〇1の裏辺りから現れているぞ勇太。」


「〇1の裏辺り・・・・。」


1年後の夏休みに散々北条さんと紗理奈に、着せ替え人形に去れて○1から出て来た辺りで、リディアンさんに似た人に会った辺りだ。


まさかリディアンさんが!?


いや!リディアンさんがそんな事をする訳が無い。其に、1年後だから有り得ない。でも北条さんと紗理奈には、一応黙っていよう。


「どうしたの?空渡!?シフォンさん?考え込んで。」


と紗理奈が気に成った様だ。


「大丈夫、何でもないよ。後で其の場所を見に行くよ。

其にしても!

教室内でゴスロリツインテールのライダーとか、ゴスロリライダーとか言われてるんですけど!」


と俺は北条さんに言うと


「空渡!?シフォンさんが言われてる訳じゃ無いから心配無いわ。」


「それも此れも北条さんのデザインした、あの恥ずかしい格好のヒーローのせいじゃ!?」


と北条さんに返すと


「気のせいよ。」


と冷静に応える北条さん。

間違いなく気のせいじゃないと思うんだけど!


其の日の学校の帰り道


吉祥寺の駅から歩いて居ると


「中山さん?アパートに帰らないの?」


と北条さんが紗理奈の帰り道が違うのに気付き


「また北条さんが空渡!?シフォンさんに変な事しないか付いて行かないと!」


「嫌ねぇ、変な事なんかしないわよ。ただ、メイド服をちょっと着て貰うだけよ。」


と北条さんがサラッと変な事を言っていた!またかい!


「なら問題ないね!」


と紗理奈がサラッと流した。

紗理奈さん、アンタもかい!


結局、紗理奈も北条さんの家まで付いて来た。


其の夜、北条さんの部屋でメイド服を着せられて紗理奈と居ると、スマートホンでSNSをチェックしている北条さんが


「また吉祥寺にモンスターが現れたって書込みがあったわ!」


と焦って言った!

すると紗理奈が


「変身ね!」


「うん!」


「行くぞ勇太!」


とブレスレットのガイバーンが促す。


「現れろ!ガイバーン!」


すると光と共に粒子が集り、女の子ガイバーンを構築して物質化していった。


あの恥ずかしいコスチュームを思いだし、俺はためらいながら


「マ、マテリアル、チェンジ、バルキリー、スター・・・・」


と言うと


「どうしたのだ勇太よ!前はノリノリでダークエルフに変身したではないか!」


「いやぁ~あの恥ずかしいコスチュームがねぇ~、と言うか!お前遣れよ~女の子のアンドロイドに成れるんだから~。」


とごねると


「私は勇太のサポートメカ役だからな!ガハハハハ!」


とガイバーン。くそ~、上手く逃げやがって~!

とガイバーンとやり取りをしていると


「ごねてないでシャキッと遣りな!」


とガラナに怒られた!

仕方なく!


「マテリアルチェンジ!バルキリースター!」


俺が言うと


「了解!擬装解除!コスチューム変換!」


女の子ガイバーンが言った。

するとメイド服が光と共に粒子分解して、バルキリースターのコスチュームに再構築した。


「光学迷彩で行こう勇太!」


とガイバーンが言った。

俺は首肯き


「気をつけてね!」


と紗理奈が心配して言った。


「大丈夫!行って来る!」


と返し、北条さんの家から飛び出した!


「マテリアルチェンジ!ウルフ!」


と俺が言うと


「了解!」


女の子ガイバーンからS社のバイク、ウルフに再構築した。

そしてバイクに股がり、井の頭通りに出てから光学迷彩を解除した。


「今、井の頭通りに出た!場所は?」


とインカムで北条さんに聞いた。


「昨晩、ミノタウロスが現れた辺りよ!」


〇1の裏辺りか、近いな。


「直ぐ行く!」


街中に入ると


「あ!昨晩のゴスロリライダーだ!」


と街の人に言われた!

やっぱり目立つなぁ・・・・


「う~へこむなぁ~・・・」


「へこんでる場合じゃないよ!」


とガラナ


パン!パン!


銃声?


現場に着くと其処には既に二人の警官が居て、拳銃で空を飛ぶハーピーに発砲していた!

だけどそのハーピーは弾を避けていた。

俺はバイクを降りて、走って近付くと


「こらー!君ー!危ないから来ちゃダメだー!」


と一人の警官が俺に向かって叫んだ!


「此処は俺!?私に任せて!」


と叫んだ時、インカムから北条さんが


「此処はノリノリでヒーローの名を名乗るのよ!」


と強要した。


「えー!やだよー!」


「裸で私を・・・」


「あー!解りましたよぉ~・・・・・此処はこの私、バ、バルキリースターに任せて!」


と恥ずかしく成りながら名乗った・・・・はぁ~

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