第28話‐2

俺と紗理奈と北条さんは、帰りの学校の正門で、昨日の助けた内の女子生徒を見付けた。


「あ!昨日お姉様と一緒に居た人と昼間の子!」


とあの子が紗理奈と北条さんに話し掛けて来た。


「私たちも貴女に話があるのよ。」


と北条さんが応えた。


「ここでは話せないから、場所を変えよ!」


と紗理奈が促した。


俺達は北条さんの家に行き、2階の北条さんの部屋で中央のテーブルを四人で囲って座り、テーブルの上にはジュースの入ったガラスのコップがそれぞれの前に置いてあった。そして昨日の事を話し始めた。


「貴女には昨日の出来事を話さないで欲しいのよ。」


と北条さんが冷静に話した。


「良いわよ。その代わりお姉様に会わせて。知っているんでしょ?」


とあの子が言った。

やっぱりそう言う展開に成るんかい!


勘弁して・・・・


その時北条さんが俺に目で訴え、渋々うなずいた。

は!と紗理奈の方を見ると、渋い顔をしていた。ゴメン!


「ええ、家の中ならそのままの姿で、ただ外で会う時は変装して会わせるわ。こっちにも事情があるのよ。」


と北条さんが交渉した。


「解ったわ。で、お姉様は?」


とあの子が言った。


「シフォンさん、連れて来て。」


「うん。」


と北条さんに頼まれ、俺は北条さんの部屋から出て、寝泊まりした2階の部屋に行き、変装を解いた。


「モテモテでわないか!勇太よ!」


とブレスレットのガイバーンが冷やかした。


「やっと話せるわぁ。妬けるねぇ~勇太。」


とガラナ


「そんなんじゃ無いよ~。」


と二人に言うと、また北条さんの部屋に行って、扉を開けて入って行くと


「あ!お姉様ー!」


とあの子が飛び付いて来た!


えー!


「会いたかったわ!お姉様ー!」


「あ!あのちょっと!」


と俺がびっくりしていると、北条さんが何か満足気な表情していた。そっちも行けるんかい!


「あー!ちょっとちょっと!何遣ってるのよー!」


と紗理奈が立ち上がってあの子を引き剥がそうと退かそうとした!


「所で貴女名前は?」


と北条さんがその光景を楽しみながら、あの子に聞いた。


「私は蓬田深雪よもぎみゆ!貴女達は?」


「私は北条亜里査。」


「私は中山紗理奈!」


と紗理奈は怒って言った。


「俺!?いや私はリーナ・ヴォルフ。」


とっさにアニメの主人公の名前を名乗って仕舞った!


「なんか楽しそうだに~。」


とニーニャが部屋に飛び込んで来ると


「あー!何この子カワイイー!」


と今度はニーニャに抱き付いて行った!


「あ!何だに何だに!」


と今度はニーニャが驚いていた!


は~助かった~

紗理奈もホッとしていた。


「所で蓬田さん!あの事は本当に黙っていて欲しいのよ。騒ぎになるし最悪学校が閉校に成ってしまうわ。」


と北条さんが言った。


「其にまた現れると決まった訳じゃ無いからね。」


と俺は言った。


「でもそれじゃあの怪物を野放しにしちゃうんじゃ?」


とジタバタするニーニャに抱き付きながら蓬田さんが言った。


「大丈夫、用意はあるわ。」


「お姉様ね!」


「ええ、でも他にスーパーヒーローを用意してあるのよ。」


と嬉しそうに北条さんが言った。

大変、嫌な予感がして参りました・・・・

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