第13話
放課後新しい部員が増えたので、部室に全員集まった。北条さんが幾分か嬉しそうだ。
「新しい部員が増えたので今後の活動方針を伝えます。」
部長の北条さんが改めて言った。
「何と言っても井の頭公園の怪物です。これの関係の調査をしたいと思います。」
「怪物に出会したら危険じゃない?」
と冴木さんが不安そうに言った。
「大丈夫、内の部には強い味方が付いているから。」
と北条さんがこっちを見て笑顔で言った。
「そうだから大丈夫!いざと成ったら助けに来てくれるよ。」
と紗理奈もこっちを見て笑顔で言った。
「強い味方ってぇ?」
と冴木さんが言った。
「秘密。」
と北条さんが嬉しそうに言った。
「と、言っても現場の井の頭公園と夏のイベント会場は、この間の獣魔の襲撃で警備が厳しいから行く事は出来ないよ。」
と俺は言った。
「ツイッター等の画像に何か手掛かりが有るかも知れないわ。」
と女の子ガイバーンが言った。
「とりあえずインターネットの画像から調査して見ましょう。」
と北条さんが言った。
北条さん達はスマートホンで画像を調べている。俺はまた部室のパソコンで画像を調べた。女の子ガイバーンは俺と一緒にパソコンで調べる振りをして、自分で検索していた。
「これを見て!」
と紗理奈がスマートホンの画像を皆に見せた。
「これぇ、前回イベント会場に現れた獣魔の居た所辺りだと思うんだけど。」
と続けて紗理奈が言った。
俺達は円陣の様になってその画像を見た。
すると其処には
「何か丸い跡がある様に見えるけど。」
と冴木さんが言った。
「よく見ると中央に僅かに何か光っている様に見えるわね。」
と北条さんが目を凝らして見て言った。
「何だろうこれ?」
俺も目を凝らして見た。
その時、外の中庭から女の子の悲鳴がした。
窓から外を見たら獣魔が居た。
「凱刃さん!」
と俺は女の子ガイバーンを呼んだ。
「行きましょう!」
と女の子ガイバーンは返事した。
「気を付けて。」
と北条さんと紗理奈が言った。
部室を出て廊下に出たら、辺りは女子生徒が沢山居た。スマートホンで写真を撮っている子が居れば、驚愕して居る子も居た。
「ちょっと通して!」
俺は女子生徒達をかき分けながらトイレに向かった。
「ガイバーン、トイレでダークエルフにマテリアルチェンジだ。」
「了解、この姿でもマテリアルチェンジは可能よ。」
俺達はトイレに身を隠して俺は言った。
「マテリアルチェンジ、ダークエルフ。」
「了解、擬装解除、コスチューム変換。」
と女の子ガイバーンは返し言った。
その瞬間、目と耳の擬装が解かれコスチュームがガラナの服に変換した。俺は窓から羽を使って飛び出した。
「は!」
すると。
「キャー!井の頭公園のダークエルフよ!」
「きっと助けに来てくれたんだわ!」
この学校の女子生徒達が言った。でもスマートホンで写真を撮っている子達が居た。
俺は中庭に着地した。獣魔は中庭中央の少し競り立った場所に居た。そしてこの学校の生徒が襲われそうになっている。俺は直ぐに獣魔の前に立ちはだかった。紗理奈の時を思いだす。
「早く逃げて!」
「はい!」
と返事をして女子生徒は逃げた。
女子生徒に気を取られてうっかり獣魔の上からの張り手攻撃を頭の上で、両腕でもろに受け止めてしまった。
「うわ!」
なんてパワーだ。片膝を着いてしまった。
不味い。その時ガラナが急に代わって
「火の聖霊よ。ファイヤーウォール!」
ガラナが火の魔法、火の壁を目の前に起こした。すると獣魔は離れた。
「何やってるだい!」
「ごめん!」
ガラナに怒られた。
「火の聖霊よ風の聖霊よ。ファイアーサイクロン!」
続けてガラナは火のと風の合体魔法を放った。
グワァァァァァァァァァァァァ!!
獣魔は火の蛇に巻かれ、動きが止まった。
「デカブツ今よ!」
ガラナが叫んだ。
「まだだ!」
俺は獣魔がまた動いているのを、見逃さなかった。俺は直ぐにガラナから代り、そして気を集約して遠距離技を放った。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!烈波弾!!」
切り裂く様な音を響を放ちながら獣魔に向かった。そして獣魔に炸裂し獣魔は倒れた。
「今だ!ガイバーン!」
凱刃アンナからマテリアルチェンジして、飛行形態で上空に居るガイバーンに向かって叫んだ。
「了解!粒子変換!」
獣魔は粒子に成って消えていった。その瞬間、周りから女子生徒達の歓声が上がった。俺は手を振ってそれに応えた。部室の方を見たら北条さんと紗理奈が、笑顔で手を振っていた。俺も笑顔で二人に手を振った。
「やるじゃな~い。」
とガラナが誉めてくれた。
「さあ帰るか。」
と俺は言った。その時ガイバーンが引き止めた。ガイバーンは最初に獣魔が居た場所に、丸い跡と真ん中に光る物が有るのを教えてくれた。
「これは・・・・思い出したぞ!確か最初に衛星学園で向こうの世界に飛ばされた時に、光りの柱が下から放出した時に足元に光る石の様な物が有った。」
「この石は向こうの世界の物ね。」
とガラナが答えた。
「回収しよう勇太!」
とガイバーンが言った。
「そうだね。」
俺は石を回収してガイバーンに搭乗し、その場を後にした。明日学校の機材でオカルト研究部の皆と調べよう。何か解るかな?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます