第7話

「ガイバーン、北条さんと紗理奈が無事か確認してくれ。」


「了解。」


ガイバーンは光学迷彩のまま上空から二人を探査した。

しかし公園内はいつの間にか警官隊やら沢山居るなぁ、これじゃ調査の続きはしずらい、しばらくは無理か?


「居たぞ!勇太!」


「何処だ!」


「井の頭公園のプレートがある入口だ!」


「気付かれない様に池に潜水してくれ!」


「了解!」


ガイバーンは気付かれない様に、波を立てずに池に潜水した。俺はガイバーンから出て池から這い出し、二人の元に走って行った。


「おーい!」


俺は呼んだ。


「ベイフィールさん!」


二人は叫んだ。


「貴方心配したわよ!中山さんが大丈夫だからの一辺倒だったから。それにしてもずぶ濡れね。どうしたの?」


「ごめん、危なくなって池に飛び込んの。」


「早く着替えないと風邪を引くわ。近くに私の家があるから家に来て着替えなさい。」


俺と紗理奈は北条さんの家に行った。

着くと其処には大きい屋敷が在った。


「大きい家!」


と、紗理奈が言った。


「さあ入って。」


と、北条さんは門を開け招き入れてくれた。

北条さんが家の玄関を開け、二階の自室に通された。部屋の広さは六畳?かな。


「あ、ちょっとトイレ。」


「廊下の奥よ。」


紗理奈はトイレに行った。


「どうぞ。」


北条さんは言った。


「それと服を脱いで、下着も。」


「え!?下着も?」


「下着も濡れてるでしょ。」


「はい。」


俺は大人しく脱いで北条さんに服を渡し、渡されたタオルを巻いた。

それにしても女の子に裸を見られるのは恥ずかしい。ガラナの体だけど。


「制服と下着は洗濯乾燥機で洗うわよ。それまでクローゼットの服を着ていても良いわ。」


と、言われても女の子の服を直に着るのも抵抗があるなぁ。あ!上着のポケットにガイバーンのブレスレットが入ってた!


「あ!ちょっと!」


俺は北条さんを呼び止めた。


「え!?」


俺は慌てて北条さんに駆け寄ろうとした時、タオルの端を踏んで倒れて北条さんを押し倒してしまった。


「ん!?」


その拍子でキスまでしてしまった。更にこのタイミングで、トイレから帰って来た紗理奈が入って来た。


ガチャッ


「あー!なに北条さんを裸で襲ってるのよ!」


「いや、違う違う誤解だよ!北条さんも何とか言ってよ!」


北条さんは何か顔を少し赤らめて言った。


「じ・・・事故よ。それより・・下着を洗って来るわ。」


北条さんは俺の制服と下着を洗いに出て行った。


「もう何やってるのよぉ。」


紗理奈に怒られた。


「ごめんごめん、事故なんだってタオルの端を踏んで倒れたらあんな事に。」


「もういいわよ。」


「な~んだ出来るじゃな~い。」


とガラナが突然話し出した。また嫌なタイミングで・・・・


「裸では難だ、ネットの画像に良い服が有ったのでな、それを物質化して装着させよう。」


と上空で待機のガイバーンが言った。


「ちょっと待って。」


と言い切る前にガイバーンが服を装着してしまった。


「ん?緑の髮でツインテール?グレーの服にミニスカ?」


「それボーカロイドのコスチュームじゃない?」


俺は近くの姿鏡を見た。


「うん、変えてくれ。」


「う~む良いと思うのだが。仕方ない。これではどうだ?」


「ん?頭に何か付いてる。豹柄みたいなスカートで短くて広がってる。」


「それサ〇バルちゃんのコスチュームじゃない?」


「可愛い服じゃな~い。デカブツにしては良い趣味だわ。」


俺は近くの姿鏡を見た。


「うわー勘弁してくれ~。」


「うむ、仕方あるまい、これではどうだ?」


「うわ!何だこの服、尻に食い込んでるんだけど。」


「それバニースーツじゃない!ガイバーンさんの変態!」


「何を言うのだ紗理奈よ、素晴らしい服ではないか!」


俺は近くにあった姿鏡で自分の姿を見た。


「うわ、何だこれ!コラ!ガイバーン!服を変えろ!」


「デカブツ、エッロ!」


「ガイバーン、お前絶対俺で遊んでるだろ?」


「気のせいだ。」


「ガイバーンさん今のネットに感化され過ぎ。」


「貴方達何を騒いでいるのよ?」


洗濯物を洗濯乾燥機に入れて、帰って来た北条さんが入って来た。こっちを見た北条がミルミル顔が青くなっていった。そして震える声で言った。


「その服何処から持って来たの?」


「え!?いやこれは・・・・。」


「その服を見られたからには仕方がないわ。夏のイベントにその服で付き合って貰うわよ。」


「えー!」


どうして持っていたか知らないけど多分、北条さんが隠していたバニースーツと間違えられてるみたいだ。


「嫌とは言わせないわよ。さっきの責任を取って貰います!」


「はい・・・・。」


「それから中山さんもね!」


「えー!何で私までー!」


「貰います!」


「はい・・・・。」


こうして我々オカ研3人組は夏のイベントとやらに出る事となった。


「あれ?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る