第13話 芸術鑑賞教室について
金曜日の夜、お風呂から上がってパジャマに着替えて自分の部屋に戻る前に堕天使の部屋に向かった。
堕天使の部屋は私の部屋のすぐ隣にある。
月曜日の夕方まで物置だったのに、部屋の中は机や引き出し、敷布団などの家具が揃っていた。
「お風呂入っていいよ」
「明日芸術鑑賞教室ってのをやるだろ」
「そうだよ」
明日は毎年行われている芸術鑑賞教室の日。
中島先生の話だと『ピアニストの方がいらっしゃいます。皆さんが良く知っている曲を演奏してくださりますので楽しみにしていてくださいね』とのこと。
「荷物はランドセルと筆箱と学校から渡される紙を入れる物だけでいいのか?」
「毎年そうだから大丈夫だよ」
私が通っている学校は第二、第四土曜日に授業をやっている。
普通の授業をする日もあれば、明日やる芸術鑑賞教室や補修といった平日の授業ではやりにくいことをやる日でもある。
去年はマジックショー、一昨年はミュージカルと毎年おもしろいものを見せてくれるので楽しみにしている。
「給食も無いんだな」
「午前で終わるからね。特に明日みたいに普通の授業や補修以外だと十二時より早く終わることがあるよ」
それもあって私は授業以外の土曜授業が好き。
毎回授業以外だったら楽しいのに。
「荷物があまりいらないのは早く終わるからなんだな」
「土曜授業についてはわかった? わかったらお風呂に入って」
「あぁ」
堕天使は着替えを持って部屋を出たので私はドアを閉めて自分の部屋に入った。
明日はどんな芸術鑑賞教室になるんだろう
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