寿司コンテスト応募作品
ジェネスシ
大将は始めに「店舗あれ」と言われた。信用金庫から借り入れをして、雨から人々を守る建物、スシが回るレーン、ネタを温度変化から守る冷蔵庫などが生まれた。第一日である。
大将はまた言われた、「天の下の大学生は一つ所に集まり、我がもとでバイトせよ」。買い出しや細々としたことを担当するバイトたちが、幾人か生まれた。第二日である。
大将はまた言われた、「営業時間を定め夜は休み昼は働くようにせよ」。バイト達は授業があると文句を言ったが、そのようになった。第三日である。
大将はまた言われた、「水槽に魚を入れておいてそこで繁殖させたら安上がりじゃないか?受けもよさそうだ」こうして水槽は命で満たされた。第四日である。
大将はまた言われた、「仕入れをせよ」こうして店の冷蔵庫は命だったもので満たされた。第五日である。
大将はまた言われた、「寿司を握ろう。握れよ、増えよ、腹を満たさせろ。またお客さんと、バイトと、私のすべての胃袋を満たせよ」こうして多くの寿司が世に生まれた。第六日である。
大将は満足して第七日に休まれた。大将はこの第七日を祝福し、これを休みとした。すなわち、定休日である。
これがスシ創造の由来である。
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