4分33秒
あなたがこれを見ているということは、我々対著作権取締局レジスタンス「人々に自由を」の作戦が成功したということなのだろう。これを見たらすぐに、著作権取締局の、ああ、この時代だとJASLAC....?JARSAC....?とにかく、そんな略称で呼ばれているな。奴らを、倒してくれ。
これは2050年からの警告だ。なぜこんなことになったか、俺たちにも時間はないが、手短に説明しよう。
「4分33秒」という曲を知っているか?4分33秒間、何もしないであたりの環境音に耳を澄ませるという曲だ。奴らはこの曲に目を付けた。
「何もしていないということでお金が取れるのか」
「いいじゃないか」
最初は、4分33秒間何もしていない人が支払いを求められただけだったんだ。それでもだいぶんひどかった。けど、奴らエスカレートしやがったんだよ!「1秒」なんて曲を作りやがった!そして、その曲の著作権を自ら管理して、著作権料を請求するって言い始めたんだ!いいか、この時代1秒間黙っているとそれだけで1000円取られる!一日中黙っていれば、24時間、60分、60秒で合計86400円だ!国も奴らを止められなくなった!これじゃ生活できない!いいか、あんただけが頼りだ。未来からのこの警告を受け取って、今のうちに奴らを、ああ、くそ、もうきやがった!やつらの著作権料取り立てロボットだ!
「あなたハ本日5400秒黙っていました。5400円ノ著作権料ヲ、自動的ニ口座カラ引き落とします......処理中......残高不足。引き落とせません。強制執行します」
「うわあああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」
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