第3話 経尿道的尿管結石砕石術って何?
紹介状を携えて市民病院に向かう。ここではCTによる体の断面画像で石を確認した。足のほうから順番に輪切り映像が映し出され、大きな石が2つ並んで写っている。・・・金玉だった。
問題の石は膀胱らしき空間の斜め上にはっきり写っている。
*「10mm(パチンコ玉相当)はありますね。ボコボコって山が2つ見えるんでたぶん2つの石がくっついちゃったんでしょう。手術しないと出てこないでしょうね、これは。」
手術・・・。初めて気がついた。これは
暑い夏の日、おじいちゃん先生は私にビールをたくさん飲んで縄跳びをするという処方箋を与えてくれた。しかし、私はビールをそんなに飲まなかったし、縄跳びもイメトレでしかやらなかった。おじいちゃん先生の教えを守らなかった自分を責めるべきなのだ。(かといって守ったところで本当に出たかは疑問だ。)
市民病院の先生から貰った手術案内にはこう書かれていた。
<経尿道的尿管結石砕石術【TUL】を受ける患者様へ>
経尿道的尿管結石砕石術。・・・・尿だの石だの、どこで区切ったらいいんだ。
こういう手術だそうだ。尿道から内視鏡を入れ結石をレーザーで砕き体外に取り出すので、基本的に腹を切ったりすることはないが下半身麻酔は必要。ちなみに膀胱を境に上流側を尿管といい、下流側を尿道というので私の場合、尿管結石の摘出となる。
市民病院を紹介してくれたおじいちゃん先生は体の外からレーザーを打って日帰りだとか言っていたが、ぜんぜん違った。(これは実際に体外衝撃波結石破砕治療【ESWL】と呼ばれる方法であるが、私には適用されなかった。)入院も3泊4日程度必要らしい。3泊4日が旅行ならうれしいが入院となった瞬間、解釈が180度反転することができる人間はなんと高等な生き物なんだ。
手術日も年が明けた1月11日に決まり、前日の10日から入院することになった。仕事を休まないといけないことや家のことを気にしていたら、ふと重大な問題が脳裏をよぎった。
”自分の貧弱な股間を
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