先生のネタ作り

太陽を寝かせてからというもの愛先生、元、愛華は机の上にある原稿用紙とにらめっこしているものも全然進んでいなかった。

「どうした?進んでないが…」

「別に…大丈夫です。恋愛部分が書けなくて困っているだけなので。」

そう言い、愛華は机を人差し指でコツコツとしてい。

「息抜きに外でもどうですか?」

「光永先輩、タメ口か敬語どっちかにしてください」

わかりやすく嫌だって言われた感じがあるな…でも、確かに学校の後輩でもあるからタメ口と敬語が混じって変な感じだったな…。一様、先生だし…敬語にするか。

「敬語にしときますね?」

「そ…」

あぁ…作家にアシスタントいるのわかった気がする。

「先生…外は辞めときましょうか…」

「そ…」

「その代わり…いいことしましょうか…」

「ふぇ?… なにしへるの?…」

愛華がこっちをむいた瞬間にほっぺを摘んだ。

「少し遊びましょう。息抜きは大事ですよ?」

「……うん…わかった。」

愛華は少し不満そうに椅子から降り適当に座った。俺も愛華の目の前に座りバックの中からトランプを出した。

「なんでバックの中からトランプでてきたんですか…」

「いやだって、なにがあるかわからないからですよ!」

「変なの…」

事前に聞いていたから色々用意してきたのだ。担当編集者である近藤さんが言うには最近、小説の進みが遅くなっているのと小説の構成がぐちゃぐちゃになっている。そこを手助けしてくれとのこと。

作家さんがネタができるまでどのくらいかかるのかはわからない、でも、それを手助けするのが作家のアシスタントの勤めだと俺は思った。


愛華ととりあえずトランプでスピードをし始めた。3回勝負して。2勝1敗だった。みごとに2回負けてしまった。

「…先輩…ありがとうございます。ネタ思いつきました。」

そう言うと机に移動しペンがさっきとはちがい動いていた。


これからもネタ作りを手伝おう。俺に出来ることがあるなら。

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