私は本にしか興味ありません!

入学して三ヶ月まだまだなれない毎日朝は朝食作って家事を済ませて学校、学校終わったら9時までバイトそして幼い頃からやっている空手への稽古。

「やっ!……やっ!」

空手着の擦れる音と私の気合いの声が響き渡る。書くこと以外の趣味と言えばこれしかない。小さい頃から自分で自分の身を守り家族を守る。そう思ってきた。稽古が終わると時間は既に11時を回っていた。

家に帰ればなぜか、ご飯がラップされて置かれていた。きっと母だろう、無理しなくていいと言っているのに遅くなると必ず作ってくれている。凄く嬉しかったりする。

自分の事を済ませると既に1時、小説は明日にしよう。そう思い今日の出来事を思いだしながら布団に入った。


いつも通り起き、姉弟を起こす。母は既に会社に行っている。わらわらと起きる姉弟にご飯を出し自分の弁当を作り、ローファーを履く

「行ってきます。」

「行ってらっしゃい!!」

姉弟の元気な声で今日もがんばろうと思える。

まさか、朝から…痴漢の目撃者になるとは思ってなかったよ…はぁ……被害にあってる本人音楽聞いてて気が付いていない。ほっとくかな…でも、なんか嫌だ…被害にあってる人に気づかれないように…まずは…警告だよね。その後はこっちのものだ。

「あの、痴漢やめてあげてください。」

あ、高校入って、こうゆうの何回目だっけ。

とりあえず…

「警告はしました。失礼致します。」

さすがに調子に乗っている痴漢の手を剥がし足を蹴り倒れさせ顔面に1発…いや…寸止めで気絶させた。

それにしても、普通の男の人ならこの対処出来るでしょ…普通…はぁ…この世の中も軟弱になったな……。

犯人を警察に突き出し学校へと思ったら被害にあった男の人がまさかの学校の先輩だなんて、よく見れば同じ学校の制服だったな…気が付かなかった…。

「にしても…細かったな……」

「なにが?」

「脅かさないでよ…紗奈…」

朝の出来事を思い出していると幼馴染みの神鳥紗奈が話しかけてきた。彼女は活発な子でいかにもスポーツ系女子だ。そして…可愛い。

「そうだ、愛華あんた、また、痴漢捕まえたって?入学して何回目よ…お母さん心配よ…シクシク…」

だれがお母さんだ、だれが。

「ん?てか!私まだ話してないよね?なんで知ってるの!?」

「そりゃぁ、学校新聞のトップページになっているからさ!」

と、見せられたのは学校新聞だった。なぜか、言っていないのに新聞に乗っている。怖い世の中だ。

「またか……まぁ、いいや……小説書くから静かにねー」

紗奈にそういい携帯を開くと自分の手から携帯が無くなった。行方を追うと紗奈がドヤ顔していた。

「紗奈ちゃーん?返そっか?」

「やーだー!たまには、こうゆう雑誌に興味持ってよー」

「やだ」

即答!?と悲しい顔しながら携帯を返してもらい小説投稿サイトを開き新しい話を書いていく。

紗奈はたまには、いいじゃんとかいいながらいじけていたが無視。


私は本にしか興味ありませんから!!


今日はバイト休みだし痴漢にあってた先輩に言ってた図書室行こうかな

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