第36話 神5

俺は邪心の剣を手にした。これで神の剣と邪心の剣を手に入れた俺は、光と闇の騎士、「光闇騎士」(おそらくOK!? 検索は白騎士って出たけど、光闇騎士は明確には無い、新ジョブと思われる。)になった。元○○の俺のジョブが聖騎士ではなかった。光と闇を切り裂ける俺は、これで神デウスとも戦える。


「神人間くん、すごい!」

「もう何でもありだな?」

「落神なんて、倒しちゃえ!」

「あああああ! なんで私より強いのが次から次へと出てくるんだ!?」


天使たちは、普段通りで賑やかだった。


「邪神の剣だと!? やはり魔族ではないか!?」

「知らん。」

「私の弟子は人間です!」


俺は記憶喪失なので、細かいこと、これで乗り切ってきた。


(あなたは、魔族ではありませんよ。ただ「あの方」と契約しただけです。)


デビちゃんだけは真相を知っている。


「いくぞ! 落神!」

「だれが落神だ! 私はデウスだ!」


俺とデウスは、剣と剣で打ち合う。デウスの神の剣は光を放ち、俺の邪神の剣は闇を放つ。光と闇のオーラがぶつかり合う。


「やるな! 魔族め!」

「そっちこそ! 腐っていても神だな!」


何度も打ち合う間に実力で勝る、俺の方がデウスにダメージを与え始めた。


「わ、私が押されているだと!? 神が魔族ごときに負けるというのか!?」

「そんなことはどうでもいい。神なら神らしく、権力を振りかざして威張ってないで、弱い者を助けろよ!」

「なんだと!? 神はスゴイのだ! 私は偉いのだ!」


神デウスは、最低な神であった。


「おまえなんかより、デビちゃんの方がよっぽど神らしいわ!」

「エッヘン! テレテレ。」

「正義ちゃん、かわいい!」


褒められすぎて、少し照れる正義の使いさま。


「いい気になるなよ! 虫けらども! 私には奥の手があるのだ!」


神デウスの別名は機械仕掛けの神である。


「これは、デウス・エクス・マキナだ。」


デウス・エクス・マキナとは、機械仕掛けから出てくる、という意味であるらしい。デウスは変なものを取り出した。


「ただのガチャじゃないか?」


そう、デウス・エクス・マキナとは、神ガチャの本体のことであった。


「ただのガチャと思うなよ、このガチャには、こういう使い方もあるのだ!」

「うわぁ!?」


神ガチャから、空のカプセルをデウスが取り出して開けた。俺の手から邪神の剣が吸い取られてしまった。そしてカプセルの中に邪神の剣が入り、カプセルの蓋が閉まられた。


「ハハハハハ! これで邪神の剣は使えまい!」

「しまった!?」


そしてデウスは、邪神の剣の入ったカプセルをガチャの中に入れかき混ぜる。


「ハハハハハ! これでどこに入っているかもわかるまい。」


デウスは、ガチャ本体の蓋も閉めた。


「邪神の剣を取り戻したかったら、ガチャを回すことだな。私の攻撃に耐えながらな! ハハハハハ!」

「卑怯だぞ! これが神のやることか!?」

「勝てばいいのだよ! 神は勝つから神でいられるのだ!」


神は、自分の立場が大切だった。


「デビちゃん、俺がヤツの攻撃を食い止めるから、その間にガチャるんだ!」

「わ、分かりました!」


デビちゃんは、ガチャを回し始めた。


「これでもない。これでもない。」


ガチャからは、デウスのサインやパンツが出てきて、外ればかりだった。


「邪神の剣が無ければ、怖くもないぞ! 死ね! 魔族め! 」

「いでよ! 闇のオーラ!」


俺はデウスの剣の攻撃を、闇のオーラで受け止める。真剣白刃取りで、なんとか受け止める。


「やるな。いつまで耐えられるかな?」

「うぎゃ!?」


デウスは、俺を蹴り飛ばし、間合いを図る。


「死ね! 死ね! 死ね!」

「クッ!?」


デウスの怒涛の攻撃を、俺は必死に闇のオーラで受け止めたり、回避したりする。神の強力な剣による攻撃に、俺の限界も間もなくだった。


「神人間くん! がんばれ!」

「一方的じゃないか!? あれが神のやり方か!?」

「あああああ! 許してくれ! 忘れ物くん! 」

「天使である我々には、神と戦う方法がないわ!」


天使たちは、神には歯向かうことができないのであった。


「一つだけ、方法がある。」


気絶していた、シル子が目を覚ました。


つづく。





















  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る