第31話 堕天使6

俺の光のオーラ砲が炸裂した。悪魔サタ子に、ラファ子がとどめの回復魔法を打ち込みまくる。


「ギャアアアアア!?」


苦しむサタ子。


「元気になあれ! キャハ!」


ラファ子は、絶好調に回復魔法を悪魔の体に注入していく。仲間を回復し、アンデットにダメージを与える。さらに多すぎる回復魔法は、体の細胞を肥大化させ、破壊していく。萌えやロリほど、怒らせると怖い者はない。


「見て!? サタ子の様子がおかしいわよ!?」


悪魔の全身黒タイツから、美貌の堕天使へと姿が戻っていく。サタ子がシル子へと変わった。


「ラファ子、すごい!」

「え? 私すごいの?」

「私は、堕天使を天使に戻すことができるだけで、悪魔を堕天使になんて戻せないわよ。」

「わ~い! ラファ子、エロイ!」

「エロイじゃなくて、えらいね・・・。」


ガブ子も脱帽のラファ子のスキルの成長であった。しかし、スキルのレベルがアップしても、ラファ子の性格までは変わらない。


「気絶しているけど、こいつどうする?」

「ハハハハハ! 十字架に吊るして、神に捧げようぜ!」

「あんた本当に天使?」


これでも天使です。


「また悪魔になられたら困るから、天使に浄化しとくか。」

「よ、ガブ子お得意の堕天使の浄化。」


カブ子は、光の魔法陣を描く。


「闇の堕天使よ! 元の天使に戻れ!」


堕天使シル子の体から闇が浄化され、美しい天使に浄化された。


「きれい!」

「お美しい!」

「大先輩!」

「さすが、元天使。」


天使たちは、天使シル子を見て、感動していた。


「デビちゃん、よかったね。連れていかれなくて。」

「助けてくれて、ありがとうございました。」

「デビちゃん、これからもよろしくね。」

「これからも正義の使いとして、平和のために頑張ばりましょう!(ウソ。)」

「はい。正義の使いさま。」


しかし、俺は何かを忘れていた。


「あ!? ドラちゃんとの約束で、ナイちゃんを召喚するんだった!?」

「よかった、覚えてくれていて。」


何せ、俺は記憶喪失なので、記憶力が悪い。光の魔法陣を描く。


「いでよ! ナイちゃん!」


ポンっと、ナイトメアのナイちゃんが現れた。


「やった! 正座から逃げることができた!」

「よくわからないけど、よかったね。」

「ハハハハハ!」


俺たちは、悪の脅威も去り、ニコニコ笑った。


「ドラちゃんと一緒に遊びに行ってきますね。」

「さよなら、ドラ。」

「いってらっしゃい。」


ナイトメアのナイちゃんとドラゴンのドラちゃんは、「あの方」のお仕置きから脱出することができた。


「ん?」


パチパチパチっと、どこかからか拍手が聞こえてきた。俺たちは上空を見上げる。そこには一人の人間が空を浮いていた。


「こんにちわ。」


いったい、何者だろう!?


つづく。










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