第32話 神1
堕天使シル子を浄化して、天使に戻すことができた。しかし、そんな俺たちの前にまた新しい変なヤツが現れた。
「悪魔を倒すとは大したものだ。」
今度は、悪魔でも堕天使でもないけど、少し偉そうだった。
「おまえは誰だ!?」
「私か? 私は神だ。」
「なに!?」
現れた者は、なんと神であった。
「神って感じしないな。」
「正義ちゃんの方が、神って感じ。」
「すこし偉そうなんだけど?」
「ハハハハハ! 本当の神が下界にやって来るはずはない! おまえは誰だ!?」
天使たちは、おばちゃん顔負けの井戸端会議を展開した。
「おまえらも天使って言えた義理か?」
「まったくです。」
俺とデビちゃんは呆れた。
「ハハハ! 実に面白い方々だ。遅くなりました、私の名前は、神デウス。」
神の名前は、デウスという。
「神様が、いったいなんのようです?」
「今日は、みなさんに良いお知らせがありますよ。」
「良いお知らせ!? キラン!」
良いお知らせという言葉に、天使たちはワクワクしてきた。
「実は、天界の神々が、正義の使いを神に昇進しようという話があります。」
神デウスは、小悪魔のデビちゃんの正義の使いとしての功績を考え、神に昇進の話があるというのだ。
「か、か、神!!!!!!!!!!!!!!!?」
デビちゃんは驚いた。まさか自分なんかが神になる日がやって来るとは、想像したこともなかったのだ。
「デビちゃん、よかったね。」
「正義ちゃん、おめでとう。」
「私たちは、元々、神に仕える天使だから、いいんじゃない。」
「正義さま、やるね。」
「ハハハハハ! なんなら、私も神になってやるぞ!」
「ミカ子、ウザい。」
俺と天使たちは、デビちゃんを祝福する。
「あ、ありがとう。みんな。」
デビちゃんも少し照れながら、ハニカミながら、お礼を言う。
「神デウスさま、私は、神になります!」
デビちゃんは、もう小悪魔ではなく、正義の使いさまの風格が備わっている。
「それでは、神になるための試練を受けてもらいます。」
「試練!?」
そんなの聞いてないよ!? と思ったデビちゃんは、やっぱり小悪魔だった。
つづく。
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