第20話 モグラ6

俺たちは、避難所のモグラを救い出した。ミカ子が全身キノコまみれの犠牲になったのだが、我らが正義の使いさまが、その身を炎で燃やして天使を救い出す。奇跡を見たモグラたちは、正義の使いさまに感動したのだった。


「ハハハハハ! 正義の使いさま! ミカ子、この御恩は忘れません!」

「感謝するなら、神に感謝してください。(ウソ。)」


モグラの洞窟の避難所のモグラたちの救出は完了した。


「正義の使いさま! 助けていただきありがとうございました。」

「モグラさんたちが無事で、神々も喜んでいますよ。(ウソ。)」


最近では、デビちゃんも自分が小悪魔なのか、正義の使いなのか、分からなくなるぐらいの大活躍であった。


「それじゃあ、ウリ子たちの後を追おうか。」

「はい、わかりました。」

「ミカ子、一人で突っ込んじゃダメだよ!」

「あああああ!? おっとりな、ラファ子に注意されるなんて!?」

「ははは・・・。」


天使たちは、相変わらずだった。道中、俺とデビちゃんは、ささやかな話をした。


「デビちゃん、傷の具合は大丈夫?」

「大丈夫ですよ。正義の使いですから。(ウソ。)」

「正義の使いさまって、すごいね。」

「え?」

「コウモリさんたちや、モグラさんたち、みんなを笑顔にしてるから。」

「神様が助けてくれているからですよ。(ウソ。)」


この正義の使いは、小悪魔のデビちゃんです。しかし、小悪魔の知らないところで、天界の神々が手助けしているかもしれないという恐ろしさ。


「ああ!? ウリ子!?」

「モグちゃん!」

「お父さん!」


俺たちは、ウリ子とモグラ女のモグちゃんとキノコ女を発見した。モグラ親子の感動の再開である。周りは全て焼き尽くされていて、キノコは跡形もなく消滅していた。


「ウリ子、そちらのキノコは?」

「キノコのキノちゃんだ。」

「キノです。よろしくお願いします。」

「実は、キノコも訳ありなんだ・・・。」


キノコにいったい何があったのか!?


つづく。

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