川沿いの帰り道はかすかな記憶

川沿いの遊歩道。

自転車で走った帰り道を思い出す。


「ほら、見てごらん。夕日がきれいだよ」


父は言ったが、夕日が水面に反射して僕は目を背けた。

覚えているのは父の広い背中だけ。


あなたにもきっとある記憶。

悲しい時にはそんな記憶があなたを助けてくれる。


もう会えないけれど、確かにあのとき父の愛はそこにあったから。


だから今を精いっぱい生きてほしい。

誰のためでもなく、自分のために。

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