桔梗 アドバイスもらったよ

ステージの後ろにある大きな液晶パネルに映るCMは、日本のをパクってるのが、多かった。

白い犬とか、日本昔話とか……犬がコボルトだったり、金太郎が熊人?だったりしたけど……

それに、日本の深夜アニメでやたら見る、ホテル予約サイトとか……

外人のおばさんが鳥籠に入ってるけど……


「それではまず、光ハゲアタマさんが選んだ、ポーション福袋から発表させていただきます……中身は2つ、レベルアップポーションと、物理攻撃力アップポーションです。これはどちらも、超絶アップポーションなので、かなりステータスが上がります」


地道に得かも?


「続いて、伊集院デラックスさんが選んだ、魔法福袋ですが、これは水魔法、火魔法のセットです……そして次に、白鳥ゴージャスさんが選んだ、アイテム福袋。これは……おめでとうございます。天狗セットと、電動十手です」


うわっ。女の人に、天狗のお面と、電動十手……

俺は近くのテーブルに居た、白鳥さんを見ると……テーブルの上に顔を伏せて、倒れ込んでいた。

それをテレビカメラが映してて、ステージ後ろの大画面に、でっかく映ってたけど……


「続きまして、スキルの福袋を選んだ、雅オシトヤカさんには……麻痺無効、混乱無効が贈られます」


全部余り物じゃねえか。福袋選ばなくて良かった。


「続きまして、レアポーション。これは選ばれた方なしです。そしてレア魔法。これを選ばれた方は、雅オシトヤカさんです。その内容は……これは凄い。復活魔法です」


会場内から、どよめきが起こった。


「ミケさん、復活魔法って?」

「死んだ人が、すぐになら、復活出来る魔法ですよ。かなり役に立ちます……レベルが上がれば特に」


おおっ、これは俺のレアスキルも期待できそう。


「次はレアアイテム。これを選ばれたのは、雅オシトヤカさん。さあ、何だ?何が出るのだ?いったい……雅さんに渡されるレアアイテムは、南極一号」


「南極一号って?タマさん、わかります?」

「ええっとですね。空気で膨らます、浮き輪みたいな物で、女の人の身代わりと言うか、何と言うか……今で言うラブドールですね」

「……ハズレですね」

「レアではあります」


「そして最後は、桔梗スイーツウイッチさんが選んだレアスキルは……武器合成です」


「武器合成、なんだか役に立ちそうですね。タマさん」

「このスキルは、かなり当たりですよ。出来る人が、ごく僅かで、その人は、高い依頼料を取って、大儲けしてますよ」

「やったー」

「……1位指名が競合で負けて、桔梗さん大丈夫かな?って思ったけど、かなりいいドラフトですよ。今回」

「ありがとうございます」

「どういたしまして」

「あの、わからない事だらけなので、アドバイスがあれば、もらえないでしょうか?」

「そうですね……まず、皆さんは、1人1000万円もらえます」

「1000万円も……それはありがたいですが。この世界の通貨は円なんですか?」

「日本と同じですよ。通貨とか、言葉とか。色々パクってますから。でも、単位は円ですが、実通貨の流通はないですよ。この世界は全て、ステータスカードで、一括決済してるので」

「その辺りは日本より進んでますね」

「魔法がありますから」

「なるほど」

「あっ、後。桔梗さんは、スキルや魔法が覚えやすくなる、器用さのステータスアップポーションと。後は幸運アップポーションを買うのがオススメですよ」

「参考にさせてもらいます」

「後は……あっ、スキルの鑑定は、誰でも使えるので、ガンガン使って下さいね」

「はい」


長いCM明け。


「それではこれより、転生者の皆様を、御紹介させていただきます。ステータスの確認をしますので、ポーションのある方は飲んで、アイテムのある方は、身につけるなり、持つなりをして下さい。そして魔法カードや、スキルカードのある方は、それを利用して、ステータスに反映させて下さい。よろしくお願いします」


「じゃ、受け取ってきますね」


俺の隣のタマさんが、そう言ってステージに向かった。

ステージの上には、アイテムやポーションなどが、次々に運ばれてきた。

それらを、各テーブルに付いてるスカウトの人が、それぞれのテーブルに運んで行った。


「お待たせ。桔梗さんは、スキルだけなので、はい。カード4枚」

「ありがとうございます」


俺はカードを受け取った。

そのカードは、白い紙に黒い字で、

スキル トレードとか、シンプルに書かれてるだけだった。


「後は、桔梗さんの目の前にある、真っ白なプラスチック製のカード。それがステータスカードだから、カードを持って、ステータス読み込みって言ってみて」


俺は右手に4枚のスキルカード、左手にステータスカードを持って言った。


「ステータス読み込み」


スキルカードの文字が消えて、ステータスカードの上部から、順番にゆっくりと文字が浮かび上がってきた。


そしてまた、長いCM明けに、ステージは進行して行った。


「長らくお待たせしました。転生者の皆様の準備も完了しましたので、それでは転生順に、御紹介させていただきます。まずは、沖田総司さん。ステージにお上がり下さい」


拍手の中、沖田さんが、ステージに上がった。身長は小さくて、僕と同じ、165センチぐらいかな?凄い美少年の女性だった。


「それでは沖田総司さんのステータス……ステージ後ろの大型モニターをご覧下さい」


名前 沖田総司

職業 武士

年齢 18

称号

レベル 1

HP 10

MP 1

SP 1

物理攻撃力 7000

物理防御力 2000

魔法攻撃力 1

魔法防御力 500

素早さ 1000

筋力 10

知力 100

幸運 1

器用さ 1

金 1000万円

未決済

魔法 治癒 1

アイテム 名刀 1 隊士服 30

スキル 三段突き 100(固有) HP吸収1

パーティ


「物理攻撃力が凄まじいですね。7000とは……レベル1で、一流剣士並みです……手元の資料によりますと、固有スキル三段突きが5000、名刀が1000、職業適性が1000になっております」


会場のざわめきが収まるのを待って、司会者は話しだした。


「ステータスカードの見方ですけど、このように大きな数字になりますと、容量の関係で、小さな数字は省略させていただきます。悪しからずご了承させて下さい」


なるほどね。


「それでは2人目の方のステータスを紹介させていただきます。真田幸村さん、ステージにお上がり下さい」


名前 真田幸村

職業 勇者

年齢 19

称号 勇者

レベル1

HP 100

MP 100

SP 100

物理攻撃力 2000

物理防御力 3000

魔法攻撃力 800

魔法防御力 100

素早さ 2000

筋力 100

知力 1000

幸運 1

器用さ 100

金 1000万円

未決済

魔法

アイテム 妖刀 1 コスプレ服 30

スキル HP自動回復アップ 1 石化無効 1

パーティ


「バランスがいいですね。トータルとして素晴らしいです。やはり称号にも勇者が付いたのが大きいですね」


まさに勇者か。


「続きまして、三人目は伊達政宗さんです」


名前 伊達政宗

職業 剣士

年齢 20

称号

レベル1

HP 100

MP 1

SP 1

物理攻撃力 2000

物理防御力 1000

魔法攻撃力 1

魔法防御力 800

素早さ 1

筋力 1

知力 1

幸運 1

器用さ 1

金 1000万円

未決済

魔法

アイテム魔剣 1 コスプレ服 30

スキル レベル経験値アップ 1 魅了無効 1

パーティ


「前のお二方と比べると、少し落ちますが、それでもレベル1にしては、かなりのステータスです。それにスキルで、レベル経験値アップがあるので、将来性も充分です」











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