鳳雛の騎士

西紀貫之

登場人物紹介(第一章)


・クライフ=バンディエール

 物語の主人公。隻眼の剣士から受け継いだ異国の剣術で戦う青年。騎士見習いとして北の辺境にある漁村に赴任していたが、領主の命を受け、末席の騎士として娼婦救出の任務に旅立つ。



【護衛対象】

・イリーナ

 娼館『夜霧』に所属する、領主の子を身ごもった娼婦。おっとりとした性格であるが、芯の強さで頼られている。彼女を無事、領都に送り届けるのがクライフの使命。


・アンナ

 娼館『夜霧』を取り仕切る娼婦。オリビアを授かったことを機に娼婦業は休業しており、『夜霧』の娼婦や縁故のある娼婦たちの世話をしているヤリ手。


・ヴェロニカ

 娼館『夜霧』の娼婦。イリーナの姉妹分で、現在唯一の稼ぎ頭。妹分のエレナが客を取れるときになるまで領主の庇護で緩い生活をしていたが、今回の件で逃走をやむなくされる。勝ち気ではすっぱなところがあるが、心の弱い女性。


・エレナ

 娼館『夜霧』の見習い娼婦。そろそろ客引きを始める歳だが、下働きとして忙しい日々を送る。内気で物怖じする性格だが、仕事への意欲は高い。



【バレンタイン領関係者】

・オーギュスタン=バレンタイン

 領主。初老から老境に差し掛かる偉丈夫。避暑遊興の歓楽街『緑葉』を作ったことで他領から睨まれ、そこで囲った娼婦との間に子ができたことで事件が明るみになる。


・キーリエ=バレンタイン

 バレンタインの正妻。彼との間にできた娘をもつ。緑葉の君であるイリーナに子ができたことをバレンタインに知らせるのを限界まで遅らせ、彼女の救出に走らんとするクライフに「頑張るな」と釘を差す。


・キアラ=ブレアスフェルマー

 クライフの同期で、ふたつ年下。過去の戦犯ブレアスフェルマー家の出自で、キーリエに拾い上げられる形で騎士見習いから親衛隊である白百合騎士団の団長に抜擢される。片手刺突剣の達者で、過去彼女を女であることで侮った男は、その技量により悉く分からされている。


・ケネス

 文官の長。キーリエと組み、画策を巡らせる。


・ガレオン

 バレンタイン領の騎士団を束ねる総騎士隊長。序列一位の双剣騎士団の騎士団長。隻眼の老人の弟子でもある。その名にたがわず二刀剣の達人。



【討手:カーライル傭兵団 他】

・ギリアン=カーライル

 左腕に倒した勇者の血を吸った赤い布を結ぶという、カーライル傭兵団。そこの、鉈のような二刀を操る傭兵団長。グレヴリィ子爵に雇われ、バレンタイン領に攻め入り、イリーナを母子もろとも殺害することを依頼される。


・ビスタル

 隊長のひとり。穂先に巨大な槌鉤をもつ槍を操る。龍鱗山脈で立ちふさがる。


・バドラス

 隊長のひとり。通常より五倍以上は柄の長い直刀を使う技巧の士。雨滴の大河の先で立ちふさがる。


・赤龍と青龍

 暗殺者。知略の赤龍と剛腕の青龍の二人組。

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