第一章 前兆

Ⅰ-Ⅰ


『町の外へ出たい。』


いつ頃からそう思い始めたのか、キッカケは全く覚えていない。

ただ俺は幼い頃から、この有刺鉄線の壁の向こうへ行くことをずっと夢見てきた。

何度も壁へ小さな手を翳しては、その夢を抱えながら毎日起こる地獄を生き抜き続けた。

とある戦場と化した治安の悪い町。

毎日の様に戦いが起こり、当たり前の様に其処ら中に死体が転がっている。

この泥だらけで糞みたいな場所で過ごして数年、この日を一体どれだけ待ち望んでいた事か。


「...誰も、いないよな...?」


壁の近くまで来れば、きょろきょろと暗くなった辺りを見渡す。

この辺りは俺たち貧民を町の外へ出さない為に、壁に近いほど地雷が余分に仕込まれている。

だから、仕込んだ国の兵士も危険なこの辺りまで態々見廻りに来ることはない。

近付けば地雷で飛ばされると、この町にいる皆が分かっている事だから「危険を冒してまで近付き町から逃げ出す奴はいない」と勝手に思い込んでいるからだ。

今日は激しい戦闘があって怪我人も多かったから、町を歩き回ってる兵士は少ないと思う。


一際目立つ赤い髪を隠す様に拾った大きな布切れで全身を覆えば、覚悟を決めて鉄線を掴み柵の頂上を目指して登る。

行く手を阻むそれは、自分より遥かに高く...登るたびに鋭く尖った鉄の棘が突き刺さり手足の傷が増え、深くなっていった。


(構うもんか、毎日割れたガラスを踏んで過ごしている様なものだ。)


この町は、当たり前の様に犯罪や戦争がよく起きる。

食べ物も療薬もままならないこの町では、老若男女関係なく死ぬか生きるかの地獄なのだ。

ヒリヒリする傷の痛みとは、生まれた時からあるようなものだった。

長い時間を掛けてようやく柵の上へ登りきった頃には、手も足も血塗れで下へ視線を向ければ地面とかなり距離がある事は一目瞭然だった。

壁を降りれば、夢の世界。

死なんて今更怖がったって意味なんてない。

それでも纏わり付く死の恐怖に耐える様に目をぎゅっと瞑り、思い切って柵から手を離し飛び降りる。

ゆっくり落ちて行く不思議な感覚が続き、そして地面に叩き付けられる。


「い...っ!」


全身に痛みが走るが、手足も動くし骨は不思議と折れていない。

軽く安堵を漏らしつつ、ゆっくりと身体を起こす。

目の前には今まで柵越しでしか見られなかった景色。そして、背後には先ほど登ったあの壁のように高い有刺鉄線の柵があった。


遂に壁を越えた。

檻の町から出られたんだ。


「...やった...!」


喜びのあまり、痛みなんてすぐ何処かへ吹き飛んでしまった。

今の俺には木々が並んでいる景色だけでも、キラキラ光る宝石の様に感じていた。

暫く喜びに浸った後、ふらつきながらもそっと立ち上がる。

何時までもこの壁の傍に居てしまえば、町を見回ってる兵士に見つかってしまう。


取り敢えず今は前へ進むが...これから先どうするか、そんなことは考えてない。

でも、それでいいと思っている。

この外の世界は、きっとあの町より何倍にも広いのだから。


「...バイバイ!」


今まで育った泥の町へ向かって大きく手を振る。

さよなら、もう二度と戻ってくる事はないよ。


だって、俺はもう外の世界の人間だから。







*







陽の光で暖かい昼時。


此処は自然の恵みに溢れ、最も平和的な国とされている場所。

国の正式名称「パクレット王国」、通称「緑の国」

木々や花に多く囲まれた国であり、国でしか取れない農作物や薬草は多く存在する。

その為、薬品店や料理店は町に多く存在している。

医者や料理人にとっては、まさに一度は訪れたい国。


そんな平和な国に、店が多く並ぶ城下町にてトラブルが起こった。

王宮のあるその町の名は、「グーシャン」


「誰かぁ!そこの糞神父を捕まえておくれ!!食い逃げじゃ!!」


料理店のドアが勢い良く開かれたと思いきや、店主と思われる老人が店から飛び出してきた。

そして、人混みに溢れる道を持ってるおたまで指しながら、怒りを含んで叫び声をあげた。

何事かと人々は指した方角に、目を向ける。

その視線の先には、確かに神父と思える男性が人を避けてながら逃げる様に走っていた。

銀色の短髪に黒い修道服に身を纏い、大きく目立つ十字架を首に下げている男性。

口には煙草を咥え、色の薄いブラウンのサングラスを掛けている。


「そこの者、止まれ!!」


店主の叫び声を聞いて駆け付けた二人の国の兵士が、男性の前へ立ちはだかり止まるように命令する。

それを見た男性は、小さく舌打ちを漏らすと近くに居た女性に目を付ける。


「悪ィな、奥様。ちぃと失礼すっぜ。」

「キャッ...!ちょっと、何をなさるの!」


女性が首に巻いていた長めのスカーフ奪い取り、それを二人の兵士の首に器用に巻き付ける。

結んでやれば、兵士はスカーフで上手く身動きが取れぬ状態となってしまった。

その隙に建物の屋根を階段のように上へ目指して飛び、高い建物の屋根へ飛び移れば、兵士の様子を見て小馬鹿にする様にクスクスと笑う。


「あれあれー、男二人でスカーフぐるぐる巻きって...もしかしてアッチ系か?お熱いね~。」

「ふざけるな!貴様が巻いたのだろう!」

「まあ、悪いが今回は見逃してくれ。金欠で飢え死にしそうだったんだ。」

「待ちやがれ、似非神父!」

「お、店のじじぃか。飯美味かったぜ。もうちょい塩足せば最高な味だった。」

「喧しいわい!!二度と来るな!!」


怒り狂う店主と動けぬ兵士に手を振れば、顔を引っ込めて町外れにある白い教会へ向かい姿を消していった。


.

.

.


「だはー、食った食った。」


あの後そのまま真っ直ぐ教会を目指して帰れば、休憩がてら地下にある自室のベッドへ寝転んだ。

普段は金を払って食っているのだが、時々財布スられてしまう。

偶然にも今回それが起こってしまったのだ。

金庫やら何やらに大事に閉まって管理するのはハッキリ言って面倒臭いし性に合わない。

だから、必要最低限の金を財布にしまって後は適当に棚にしまっている。

教会から城下町へは少し距離があり、金を取りに帰るのが面倒だった為、食い逃げしたという訳だ。


「...さて、いつまでもゴロゴロしてねェで花に水遣りしねェと。」


教会の外に植えてある花に水を遣りに行こうと部屋を出て階段を上がっているところ、呼び鈴がなった。

教会の外で誰が待ち構えているか分かった俺は、すぐに自室へ引き返そうとした。

ところが、それを察したのか...呼び鈴の音が聞こえなくなると、今度は呼び鈴が何度も連続で鳴らされた。

まるで目覚まし時計の如く鈴の音が響き渡り、耐え切れなくなった俺は部屋を飛び出し階段を駆け上がる。


「っるせぇ!!」


ドアを蹴り飛ばして開けたところ、誰かに当たって勢いが止まった。

顔を出せば、連れの兵士の一人がドアに顔面をぶつけたらしく痛みのあまり踞っていた。


「もう少し静かに開けてよ。最近直したばかりなんでしょ?そのドア。」


呼び鈴を馬鹿みたいに鳴らしていた張本人が何事も無かった様な顔をして俺の前へ出た。

金髪に腰にレイピア風の剣を下げている彼...サルト・キル・パクレットは、ムカつく事に正式な緑の国の王子であり次期国王である人だ。

サルト王子、いや...滝王子を見れば、俺は容赦無くソイツの額に頭突きを入れてやった。

俺の石頭に負けて、滝王子は額を抑え呻き声を上げながらその場に蹲った。


「王子!」

「だったらもう少し静かにしろ双葉野郎、耳がイかれたらどうすんだよ。あの呼び鈴、結構地下響くんだぞ分かってんのか?殺すぞ。」

「あれだけ鳴らさないと貴方は居留守するでしょが!やってみろクズ。」

「当たり前だ、お前と関わるとトラブルしかねェ。」


そう言えば先程起こった町での無銭飲食の件を、胸元掴まれながら笑顔で指摘された。

あれは俺が悪いんじゃなくて、俺から財布を盗んだ奴と煩い頑固ジジイ店主が悪い。

ついでに味の指摘もしてやったんだ、むしろ俺のアドバイスに感謝されるべきだと思う。

胸元を掴む滝王子の手を軽く払ってやれば、兵士らを退けて外へ出れば庭の方へ向かう。

水栓の傍に置かれている如雨露に水をたっぷり入れれば、軽く手入れをしながら花へ水を遣る。


「大体、前から金庫なり何なり鍵付きの入れ物を買えと何度も言ってるじゃないか。」

「そういうのは大抵一々管理しねェといけねェから、面倒臭いんでパスと何度も言ってるじゃねェか。」

「そう言うけど、取られる度に無銭飲食するんでしょ?お願いですから大金の持ち運びは絶対にしないでくださいね。」


やれやれと溜息吐き、呆れながら首を横に振る滝王子。

人生札束で出来てる双葉が何か言ってるぞ。

大抵俺が何かを起こせば、此奴が後始末して俺の所へ来てはこうして注意をしにやってくる。

何かあれば時々教会へ逃げてくる癖に一体どの面下げて俺に説教しているんだ。

それは兎も角、呼び鈴鳴らしても居留守しようとした俺にはもう一つ別の理由があった。


「...何しに来た。」

「何が?」

「馬鹿野郎、お前が兵士連れて此処へ来るってことは別件しかねェだろ。」

「まあ、そうなんだけど...ダメ?」

「嫌だ。生理的に無理、帰れタニシ。」

「グラサンかち割るぞ。」


たかが無銭飲食程度でお供を連れて注意しに来るだけの方がおかしい。

コイツだって、その辺のお坊ちゃんと違って一応国の王子だ。

多忙なヤツが態々こんな事で兵士を連れて来るのもおかしいし、注意だけなら教会にふらっと来た時に言えば十分な話なのだ。

じゃあ他に理由があるとすれば、国王の命か何かで王子として此処に来る他ないのだ。

そして、その目的は「俺への依頼」だ。

内容がややこしく、中には兵士にも知られちゃならない様な面倒事に関わることも多い。

だから関わるのは嫌なんだ、俺は。


「今日はどっち?任務?情報?」

「情報の方だよ、詳しくは地下で言うよ。」

「王子、我々は...」

「うん、外で待機してて。誰か来たら地下へ直接来てよ。」

「はっ!」


俺が教会の中へ招くと滝王子も後へ着いてくる。

地下へ降りて古いドアを開けると、其処は壁いっぱいに武器が飾られた部屋。

此処で情報を売ったり武器を売ったりして相手とやり取りする場所であり、俺の裏の仕事と言える。

所謂、武器屋兼情報屋というわけだ。

部屋の中心にあるアンティークライトをつければ、客人用のティーカップを棚から出してお湯を沸かす。

美味しい紅茶が冷めない様に、後でカップを温めなくては。


「久し振りに入ったけど、今でも此処で誰かと取引をしてるのか?」

「極希にだ。俺の情報は最新で正確だから、欲しがる奴はいっぱい居るんだよ。一々全部を相手にするのも面倒だからな...コッチも隠れんぼに必死さね。」

「そうだよね...都合の良い噂だけが広がって、実際はゴミみたいな人だから会わない方が正直幸せなんだよね...。」

「おい、どういう意味でコラ。今日は随分と当たりが強ェじゃねえか双葉抜くぞ。」


テーブルに肘をつき、遠くを見つめて溜息を吐く滝王子を睨み付ける。

いい具合にお湯が沸騰したところで、火を消し、ポットとカップにお湯を注ぎゆっくりと全体が温まる様に傾ける。

温まったところで、茶葉を入れてポットへお湯を注いでコジーを被せ砂時計を置く。

後は茶葉が開くのを待つだけだ。


「んで、お前は何が知りたいんだ?」

「...実は、火の国に潜入している部下達との連絡が途切れて、情報が全く入ってこない状況になってしまったんだ。無闇に兵を向かわせるより、まずはアンタに聞いてから判断しようと思ってさ。」

「なんだよ、火の国か。」

「知らないならいいんだ。」

「馬鹿野郎、知ってるわボケ。俺様を誰だと思ってる。」


部屋にある幾つも分かれてるメールボックスの中から一つ、新聞紙を取り出しそれを滝王子に投げ渡した。

それを受け取れば、滝王子は新聞を広げて内容を読み始めた。

俺の情報収集法は他の連中とは違い、特殊なモノを利用している。

新しく情報が変われば、ボックスにメモやら新聞やらが投げ込まれ俺に届く仕組みになっている。

砂時計の砂が落ち切った所で、温めたカップに紅茶を注ぐとアップルティーの甘い匂いが漂った。

二人分のティーカップに紅茶を注げば、一つは滝王子の前へ差し出し、もう一つは空いてる席に置きそこへ自分が座って紅茶を味わった。


「ねえ、この新聞はいつの?」

「昨日一昨日くらいかな...何があったかは知らねえが、国の中へは入れねェし...外にも出られねェみたいだ。俺もそれを手に入れるのがやっとこさだ。」

「ううん、寧ろ十分だよ。ところで、気になる事が書かれているんだけど...。」

「...この見出しだろ? 人体実験。」


見出しに堂々と大きく書かれてる「人体実験」という文字。

新聞の内容によると、王宮に不穏な動きが続いており、行方不明者が急激に増加しているとの事。

それと同時に王宮で何やら実験が行われているという噂が広まり、それに行方不明者が絡んでいるのではないかという事で、更に人体実験している可能性があるという話になって来ているのだ。


正式名称「ナルジス国」、通称「火の国」

此処、緑の国にとっては対立国であり最も犯罪と戦争の多い国として有名だ。

治安が悪く、落ち着いて身を休める環境が少ない為、魔術師の数が少ない。

国から抜け出せない国民達は、生き抜く為に魔術が扱えない代わりに並外れた身体能力を持っていることが特徴だ。


「新聞は全部読んだか?」

「いや、取り敢えずこの見出し辺りには目を通した。」

「そうか。簡潔に言うと、戦力アップに魔術師を作っちゃおう計画って奴だ。」

「なっ...、明らかに禁術じゃないか!」


この世界には「魔術」というのが存在している。

炎や風など自然の一種を操ったり、陣を書いて魔物や道具など生み出す又は召喚するなどといった術の事。

それらを扱う者を「魔術師」と呼び、決して誰にでもなれる者ではない。


魔術師になるには、【才能】と【血筋】が必須条件。

この二つが欠けていれば、魔術師になる事は出来ない。

才能とは、魔術を扱うに至って必要な知識や技術の事。

血筋とは、家系に魔術師が居てその血を受け継いでいるか否かで魔力の有無が決まる。

どれだけ勉強が出来て記憶力があっても、力が無ければ魔術師にはなれない。

例え血筋を継いでいても、扱う知識や学ぶ環境が無ければ力を扱う事は出来ない。


「国全体の環境を変えるとしたら、莫大な金が吹っ飛ぶからな。そんな面倒臭い事をするよりも、禁術使って条件なしに魔術師になる実験の方が楽しそうだからな。」


「楽しそうって...人が死ぬかも知れないってのに、君って人は...」

「だって俺自身には関係ねェ事だからな。」


火の国の連中も戦闘好きの馬鹿ばかりではない。

嫌々に人を思って金を使うより、儲けて好きな事に使う方が誰だって楽しいに決まっている。

国を立て直し、ちまちま金を作って幸せを作り上げるなんて王様からしたら笑えない話だ。

戦いがあってこそ象徴である国、求めるのは幸せではなく戦いの本能のみ。

その戦いにも、武器や装備を整える為の金が要る。

もし実験に成功すれば、目的が善であれ悪であれ...禁術と分かっていながらも魔術師になりたい者は多く居る。

術式を裏世界の住人が多く住む紫の国と契約し売り捌けば、大金が入る事間違いなし。


「まあ、なんだ。確認が取れない以上俺の推測だが、その実験を進行する為外部と内部関係なく国全体に結界術をかけ、完全に遮断して出る事も入る事も許されない状況なんだろうな。」

「じゃあ、結界が完全に解かれるのは術式の完成の時か...。」

「いや、内部だけで実験を行うのも限界があるだろう。完全じゃなくとも、そん時に一部は確実に結界が解ける。」


もし、その術式を使って魔力を持つ兵士を造るのであれば、力の制御や効果の継続時間など調べる事が山の様にある。

術式が不定期に不具合を起こす様であれば、それを調整する術を研究する必要がある。

又、その術は国外でも行えるモノにしなければ国内で兵士として扱えても国外で使えないのでは戦争に役に立たない。

そうなってくると、外部での実験も必須なのだ。


問題は、その結界が解ける場所やタイミングを探り出し予測するかが重要になってくる。


「取り敢えず、国の情報を集めねェと手は出せねェ。ヤツだってただのクズ野郎集団じゃねェからな。」

「お前が言うな、お前が。」

「はっ倒すぞ。んで、どうする?」

「俺の精鋭部隊を使う。偵察と戦闘力に特化した人材で少数部隊を編成し、国の周囲を囲う様に配置。視野を広げる為に鳥類系の魔物を飛ばし上空でも監視を行う。」

「まっ、今はそれがベストかね。」


まずは、警戒して情報を集め状況を把握する事は戦いにおいての基本の一つ。

相手がどうであれ、油断して掛かれば逆に此方が喰われてしまう。

やるべき事は、火の国の現状をより正確に知る事と此方が攻め込む時に必要な突破口を把握する事。

この二つが無ければ、相手が禁術を持っている可能性が高い以上、ヘタに戦略を立てるわけにもいかない。

今はその時まで力を付けるしかない。

紅茶を飲み終えた所で、滝王子が席を立った。


「それじゃあ俺はそろそろ王宮に戻るよ。国王様に報告と部隊の編成をしなきゃ。」

「おーう。んじゃあ、近いうちに城に来てやっから金と茶の用意しておけ。」

「うん、分かった。今回は助かったからね、君の好きなミルクティーを用意して待ってるよ。」

「餓鬼が。そういうのは俺より最高に茶を淹れるのが上手くなってから言え。」


サングラスを取りレンズを専用のクロスで拭きながら吐き捨ててやれば、何が可笑しいのか俺の様子を見て頬を緩めながらドアを開き、閉まる音は静かな部屋に小さく響いた。

彼が教会を離れる頃合になれば、サングラスをかけ直せば、俺はアンティークライトの灯りを消し部屋を出て行った。



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