建前っ!


 私、牧野彩羽。晴れて高校生になります。


 部活を絶賛悩み中!!


「センセー」

「何だ?」

「部活が決まりません。」

「そうか。だったら、部活つくれば?ちなみに人数は三人からだ。」

「その手があったか。マンガみたいな話だが別にいい。センセーは顧問になってください。」

「へいへい。」

 センセーは、面倒臭そうに言うと、部活を増やせる紙を貰った。←部活を増やせる紙の名前知らない。


「そうとなったら部員集めだっ!!」

「何人。」

「三人。」

先生は部員を集める人数を聞いた。

そりゃあ勿論即答だった。

「チッ、聴いてたのか。」

 うちは案外聴いてないようで聴いてるだよね。これ自慢。









「あの、吉城理人よしきまさとさん居ますか?」


 うちは1年生だが3年生の廊下にいる。詳しく云うと、3-Cの教室の前にいる。



「何?」

 理人はクラスメイトに呼ばれうちの前にいる。


「部活が決まらないから自分で部活を考えて、新しい部活の部員になってほしい。」

「つまり、どう云うこと?」

「部活の部員になれ。」


「成る程、やだ。」

「残念。もう遅い。書いちゃった。」


うちは部活を増やせる紙を理人に見せた。そして、その紙のメンバーの所には『牧野彩羽』と『吉城理人』と書かれていた。

「……はぁ、もう良いよ。入るよ部活。あぁ、帰宅部どうしよ。」


フフッ、計画通り。流石昔からの仲。

そ・れ・に、うちは人間観察が得意だからね。


「よし、もう君は用済み。帰って良いよ。」

うちはそう言い自分の教室に戻る。

「本当、人使い荒い。」

「ん?何か言った?」

「いや、言ってない。」

「そう。」

うちは短く返事をし、今度こそ教室に戻った。






「平井さん!」

「ひぁ!…な、何か?」

平井さんは大きい声を出して恥ずかしがって顔を赤らめる。

「平井さん、部活入ってたりする?」

「き、帰宅部になろうと…。」

「帰宅部になるならうちの部活入ってよ。」

「い、良いですけど。その部活は何ですか?」

「うちが新しくつくった部活で、名前は暇部。」

「その部活の内容は……?」

「ただただ、好きなことが好きなだけできる部活!」

「はぁ……好きなことを」

「そうだよ。でも勿論法に触れるのとは駄目だからね。もし、そうだったら、こっちが消してあげるよ」

自分は笑顔で言うと平井さんに何故か恐がられた。


「まぁ、どうせ暇なんでしょ。帰宅部何だから」


うちがそう言うと恐る恐る入ってくれた。

まさか一日で三人集まるとは…。まさにマンガみたいな展開だな。

「で、でもその暇部は、その内容で認めてくれるでしょうか?」

平井さんが名前を書きながら言うと、

「それなら任せて。建前がお助け部だから。」

「そ、そうですか。」



ちなみに平井さんの席ははうちの後ろなんですよ。話しかけ放題。




「センセー集まりました。」

「何が」

「部員が」

「お前はどうでもいいことは一言多いのに大事なことは一言少ない。」

「あっ、生徒にお前って言った。」

「言ってない。」

「はい。この紙を提出します。それでは。」

うちはセンセーの反論を無視し、名前の知らない部活の紙をセンセーに渡した。




―次の日―



「牧野さん。」

「あっ、センセー。どうしたんですか?」

「おま…じゃなくて、牧野さんの部活が認められた。」

「えぇ!あののんびりしてるだけの部活が?!」

どうやら、平井さんも驚いてる様子だ。


「建前の方だ。でものんびりしてるだけは自覚有ったんだ。」

先生は呆れ顔で言った。

勿論自覚はあるよ。だって常識人だもん。

「あ、あのぉ~。ぶ、部室はどうするんですか?」

平井さんがうちとセンセーの会話に加わる。

「そういや、校長が旧校舎2階のなんたら~。…って言ってたな。」

「そのなんたら~。…は何処ですか。」

「知らねっ。」

「旧校舎2階は様々な部活が部室として使っています。なのでそこで一つだけ空いてる部屋が部室のはずです。」

「それじゃあ。探しに行こう。」

運良く今日は午前授業だ。だから、もう学校は終わりぃーーー。イエーイ。


それで一応、空いてる部室が有りました。


2つ…。


空いてる部室が2つ、2つ有ったんですよ!?


「一体どっちが暇部の部室何でしょうか?う~ん。推理小説での推理は当たってるけど何故かこれは分かりません。」

平井さんが悩むとうちは2つの部屋の間取りが違うことに気づく。

「うん。部室はこっちだね。」

うちは渡り廊下から近い方を選んだ。でも、平井さんは渡り廊下から遠い方に立っている。

「おーい。」

すると渡り廊下から聞き覚えのある声がした。

「平井さん、部室こっち。」

来たのはセンセーと理人だった。

どうやら、うちの予想した部室はここで合ってるみたい。

「頑張って推理したんですけど……それよりも、何で牧野さんはここが部室だって分かったんですか?」

「そんなの渡り廊下から近いし、広いからに決まってるからでしょ。」

「欲望。」


理人がすんなり言うとうちは反論した。


「違う違う。部室がここの理由は、あくまでもこの部活がお助け部だからで、もし依頼人が来た場合、渡り廊下から遠いと面倒だし。依頼人が団体のときに備えて広い部屋それで決めた。」


うちが言い終わると、何故か拍手が起きた。あ、ありがとう。


「…にしても何もないよね。」


センセーが部屋の中を見て言う。

まぁ確かにさっき部室の場所を知ったところだし。


「「「………部費。」」」

私達は、先生の方を向き「部費」と何度も言った。

「あ"ーもう。部費部費うっせーな。豚かお前ら」

「部費で何買う?」

「部費、、、焼き肉行こう」

「いいねいいね。俺賛成。飛鳥さんは」

「わ、私は手頃の場所....ケンタッキーとかマックが良いです。」

「...ねぇ、俺のこと無視しないでくれる?!」



「「「先生はいじられキャラだから無視されて当然なんです。」」」



三人は息を合わせセンセーに攻撃をする。


センセーはダメージ162受けた。

↑多いなダメージ。


建前っ!・完



暇部活動報告書


部員集め

顧問もメンバーも案外すんなり集まり、部室も広いのをゲット。←校長が決めた。

後日、部費でマックに行った。

テリヤキは美味しかった。ポテトも

部費は元々多いので、まだお金は余ってます。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る