桃太郎SF

脱落

倒れているキジの体へと駆け寄る。キジと念波通信を試みるがリンクが確立しない。

　やはりもう

　いくらキビ団子の再生効果があっても、一撃でやられてしまってはその恩恵を受けることはできない。少しでも生命活動が維持されていなければ、再生は発動しない。キジの絶命が確認できた瞬間だった。

うっ

急に意識が遠のく。寒気とともにだんだんと目の前が暗くなり始める。血を流しすぎたか。体に力が入らずキジだった肉塊の横に突っ伏した。