第2話 蒼き眼と琥珀の紋様

◯注意事項

・内輪ネタです。ご注意を。

・いわゆる卓では出さない、物語の裏側の部分です。

・本当はPC達も借りたかったけど、これ書いたときは許可をもらいに行くのを忘れてたのでNPCだけで回します。

・内輪ネタなんて見たくない人は回れ右して戻るボタンをクリックだ!


◯登場人物

バフィク[サファイアバジリスク(?)]


ダンタリアン[ハイマン(?)]




〈ダグニア地方側・カルゾラル高原・トラキア山脈・迷宮〉[tb:夕方]


篝火がチロチロと、灰色がかった石壁を照らす。やや薄暗い部屋の中に、2人の人影。

「――という感じだったわ。どっから私達の領域に踏み込んできてたのかについてはこれで解決ね」

「そうか。ありがとうダンタリアン殿、本来は我が調査すべき領域の代理調査をしてくれて」

「気にしなくていいわよ、私が気になったところを調査してただけなんだから」

ふふ、と白い髪の女……ダンタリアンが目の前に居る片目眼帯をつけた男に向けて、そう言って悪戯っぽく笑う。どこか子どもらしさを感じさせる仕草ながらも、その声には慈愛の色があった。

それに対して男は微かに表情を緩ませる。隣に置かれた大斧が鈍く光を返し、篝火とは別方向から彼を照らしていた。


「あぁそうだバフィク。確か3――年くらい前に貴方が拾ったグラスランナー……イルもそこで見かけたわよ」

本人に声はかけなかったけど、と言うダンタリアンに、バフィクと呼ばれた男は目を剥く。

「何? あいつ、LIVE-DOGの研究施設などに何をしに行っていたんだ? 拾った頃の記憶など、もはや重なった新生にて消えているはずだろう」

「知らないわよ。まぁ、転移魔法陣で即座に外に出て行っちゃったし、私も推測できないわね」

「……何をしているのかは気になるが、調べる手駒ももう居ないからな」

ため息を吐く彼の頬を、そっと細い指が撫でる。

「何なら貴方も行けばいいじゃない。別ルートからあの子が行ってる冒険者の店には行けるでしょ?」

「彼らにそのルートを知られるわけにはいかないだろう、大先輩。我々の本拠地経由だぞそれは」

妖艶に微笑んで甘言を吐くダンタリアンの指を、バフィクは押しのける。


あら残念、と楽しげに笑う先輩の姿に、再びのため息が彼の口から漏れだした。

「まぁ、可愛い後輩のお願いなら、先輩はメッセンジャーガールしてあげてもいいけどぉ? うふふ♪」

「メッセンジャーを送って、あいつが帰ってくるならそうするがな。ヨーニャを送り込んでもダメだったのだ、メッセージ程度であいつは帰ってこないだろう」

「そうねぇ。なら、ちょっと私に任せてみない?」

じっ、とバフィクの琥珀の目を、琥珀色の紋様の浮かんだ緑の瞳でダンタリアンが覗き込む。

ジリ、と思わず彼は一歩下がる。

「……何をするつもりなんだ?」

「うふふ、あの子たちは冒険者なんだから、そっちで釣ればいいと思わない?」

ニタリ、と釣り上がる彼女の口元は、愉しげな感情を伺わせるように笑みを形どっていた。

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