第16話 追記。ケサランパサランと祖先との感応。

 追記もこれで最後かもしれません。そう言いつつ、また何か思い出したら書きますが。一応、これで最後のつもり。

 京都でアルバイトをしていた時の話です。倉庫でのバイトでした。冬の事です。仕事のため、事務所を出て、現場に向かう時の事。冬の風に吹かれて、綿毛のような、何かが転がって行きました。

 見た瞬間、ケサランパサランだと思いました。近くに居たバイト仲間も、「あ、ケサランパサランだ」と言っていました。

 当時は、ケサランパサランは実在すると信じていたのですが、ケサランパサランってUMA扱いなんですね。

 季節は冬。春なら、植物の綿毛に包まれた種が転がるかもしれませんが、冬でも、そういうものが有るのでしょうか。あれはケサランパサランだったと思いたいです。


 これは、京都から実家のある北陸に戻って来てからの話。地震があり、祖先の墓が倒れました。

 一族の墓が何基か有り、そのうちのいちばん右端の、いつの時代かわからない、古い先祖の墓だけが、特殊な形状で、土台になる大きな石の上に、長方形の薄い石で四角い囲みがしてあり、その上に大きな石が乗せてあります。

 その薄い長方形の石が、地震で倒れたのです。家族で直そうとしても、一番上の石が重くて無理。専門の石屋さんにでも頼まないとダメです。しかし、地震で被害を受けたのは、墓だけではなく、家にも相当な被害がありました。

 お墓よりも、家の修理が優先です。そして、家の修理でお金が無くなり、先祖の墓は、そのままです。

 申し訳ないと思った私は、何度もお墓参りに行くようになりました。外出の時、暇があるとお墓に行くのです。

 そんなある日、倒れた祖先の墓の前でしゃがむと、急に胸が痛くなりました。私は、もしや先祖の霊の仕業ではと、つい「お金ができたら、ご先祖様のお墓を直します」と誓いを口にしました。

 そのとたん、嘘のように胸の痛みは無くなり、さらに隣の大木から、突然、パラパラとたくさんの雨粒が落ちてきたのです。

 説明しますと、その日は小雨が降っていて、そのうちに止んだので、お墓参りをしたのです。だから、雨粒が落ちるのは不思議ではないのですが、しかし、ずっと雨粒など落ちなかったのに、私が誓いの言葉を口にしたとたん、たくさんの雨粒が一度に落ちるなど、不思議です。しかも、その後は雨粒は全然落ちない。

 胸の痛みといい、雨粒といい、私には祖先の霊との感応と思えてならないのです。このエピソードは、某ホラー漫画雑誌にも採用されました。もし読まれた人がいたら、それはよく似たエピソードではなく、私の体験です。こちらでは、詳しく書きました。

 同じようなエピソードがあり、やはり先祖の倒れた墓で、「いつかお金ができたら、お墓を直します」と心で念じていると、先ほどの雨粒が落ちたのと同じ大木から、今度は枯れ葉がたくさん落ちてきたのです。

 9月の事です。枯れ葉には、少し早い気もしますが。これも祖先の霊との感応ではないかと、思えてならないのです。

 私が言う「お金ができたら」と言うのは、生活を切り詰めてとかではなく、普通に生活して、欲しいものも買って、それでお金が有れば、という意味なので、先祖の墓の修理は、まだまだ先になりそうです(笑)。

 感応といえば、お札に「お金がほしいです」とお願いしたところ、そのとたんカミナリが鳴ったことがありました。雨の日の夜の事です。私は、お願いに神様が応えてくれた、そう信じています。

 ただ、その後、私がお金持ちになったと言うことはありません。でも、貧乏でもありません。上を見ればキリがありませんし、今ぐらいの収入で満足しろという、神様からのメッセージかもしれませんね。

 最後にひとつ。ある日、犬の散歩に行こうと庭に出ると、庭中にトンボが乱舞してました。私は、瑞兆だと思いました。そして、散歩から帰ると、あれだけ居たトンボが一匹も居ない。その後、私が幸運に恵まれたという事もない。

 祖先との感応とか神様との感応とか、瑞兆だとか、なんでも不思議な事と関連づけて考え過ぎなのでしょうか。

 ま、毎日、楽しく暮らしています。これも、神様とご先祖様のお陰。そして、私の拙い文章を読んでくださる皆様に感謝です。

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