「開けちゃダメだよ。 だって君はとても僕の事が好きなんだろう? だったら、開けちゃダメだ。 目を瞑り、口を閉じ、耳をふさいでいれば良い。 でないと僕は君をーー」短篇でありながら、なんともずしりとした荷物を渡された気分にさせられる物語りである。読者は物語りの先を、どの様に想像するだろう。作者からのバトンをどうするかは、読者次第。ぜひその先に想像を巡らしていただきたい物語りである。