第11話 【ギブジェラシー】エピソード10
70. 東京 渋谷~原宿 10月 高2
ののみと久美が渋谷で買い物している。
XXX
原宿で、貴が合流する。
XXX
大学、学生食堂、ののみ、久美、貴。
久美 「アイドルの劇場なんて行く?私たちいつでも会える
アイドルが居るのに!」
貴 「じゃ、歌って、踊れるの?」
久美 「踊りません、あんたのためなんかでね」
貴 「アイドルは、こんな俺のためにでも、踊ってくれるん
だぜ」
ののみ「(イチゴをフォークに刺して)・・・」
久美 「お仕事だからでしょ」
貴 「無償の愛をささげる子もいるのにね(ののみを見る)、
あぁ俺にも天使来てくれないかな」
久美 「悪魔と小悪魔ならここにいるけど・・・」
貴 「小悪魔(久美)?、悪魔(ののみ)?・・・」
ガラスの器で、フォークを回すののみ(チャリーン)。
ののみ「やば、今度の新幹線に乗らないと、門限破っちゃう、愁
との約束破っちゃうよ、じゃお先に」
慌てて、学食を出るののみ。
手を振り、残された久美と貴。
久美 「男尊女卑の時代遅れ!いいの!日本の法律は認めて
るの?」
貴 「オレオレ系が良いらしいんだよね!器がデカいって感じが
するじゃん」
久美 「イヤぁそれはマンガ、少女マンガの世界だけだよ!」
貴 「草食系ってのは?優しいぞ」
久美 「男の優しさの裏には裏切りがかくれてるものょ」
貴 「肉食系男子は狩人だぜ、狙った獲物は逃がさないのさ」
久美 「野蛮!(貴を見て)そう言うあんたはどうなのさ!」
貴 「負け犬ですけど(がっくり肩を落とす)」
71. 新幹線 車内 10月 高2
ののみの声 「好きって言われなくても、私を必要としてくれる
なら良いって思ってたけど・・・」
流れていく、街や山並み。
72. 駅 改札前 10月 高2
改札を、一人遅れて出てくるののみ。
大勢の客が出てっ吐けていく中、愁が立っている。
ののみ「愁君、迎えに来てくれたんだ」
愁に駆け寄り飛びつく(ぶつかりぎみ)ののみ。
愁 「(受け止め)門限破りはご法度だぜ」
ののみ「牢屋!、牢屋行き」
ののみの前髪を整える愁。
愁 「さらし首かもな」
73. タクシー 車内 10月 高2
夕方の町並みが流れていく
いつの間にか愁の肩に寄りかかり寝ているののみ。
74. 愁の家 ののみの部屋 10月 高2
ののみを抱きかかけて部屋に運ぶ愁。
ののみ寝言 「迷子だよ・・切腹・・」
75. 同 愁の部屋 夜
愁のタンスに、ペアTシャツを忍ばせるペアTシャツの
ののみ。
76. 高校 日替わり 教室 窓辺 10月 高2
雨で濡れる校庭
愁が窓際で校庭を見ている。
ののみ、横に来て。
ののみ「今日は、練習休みだね」
愁 「ああ(小さくうなずく)・・」
ののみ「まっすぐ帰る?」
愁 「ああ?(なに)・・・」
ののみ「ねぇ、寄り道して帰ろうよ」
愁 「受験生は、遊んでる暇ない」
ののみ「この前は、デートって感じじゃなかったし・・・」
愁 「う~ん・・・」
校内放送「台風が近づく予報が出てます。生徒は速やかに帰宅
してください。明日については、連絡網を確認してくだ
さい・・・」
ののみ「(輝く瞳)カラオケ、映画、それとも・・・」
愁 「(渋い顔)・・・」
ののみ「ねぇ、お願い(手を合わせ)ご褒美。ちょっとだけで
いいから・・・」
77. ボウリング場 レーン その後 10月 高2
17レーン、ゲームするののみと愁。
愁とののみ、投げ方をののみに教える愁。
XXX
ののみ、ストライクを出す。
笑いながらハイタッチする二人。
XXX
レーンの後ろのテーブルに座る二人。
愁 「ストライクはなかなか出ないな」
ののみ「私出たよ」
愁 「たった一回な」
ののみ「愁君は何回かな(スコアカードを見る)」
愁 「俺もストライクは一回・・・」
ののみ「えぇ、1.2.3.・・・」
愁、レーンを見ながら。
愁 「・・・お前だけ・・・」
ののみ「えぇ、なんか言った?」
愁 「(ののみの腕を引き)行こう」
XXX
ののみ「楽しかったね」
78. ボウリング場、ホール その後 10月 高2
ホールに降りてくる二人。
入り口のガラスに、激しく当たる雨。
ガラスを流れる雨水。
たちすくむふたり。
美眸 「・・・帰って来たよ、るり子」
79. 愁の家 玄関 その後 10月 高2
玄関に立つ、愁とののみ。
全身から雨だれ。
るり子「(慌てて来て)はい、タオル!タオル!(と渡す)」
ののみをタオルで拭くるり子。
自分でタオルで拭く愁。
テレビの音 「各地で浸水、土砂崩れが発生し・・・」
るり子「すぐお風呂入って、あったまって・・・」
80. 愁の家 愁の部屋 その後 10月 高2
コンコン、戸をたたく音。
ののみ「愁君・・・」
戸を少しだけ開けて、部屋に半分顔を入れるののみ。
愁がベッドで寝ている。
ののみ「ごめんね、怒られちゃったね・・・」
ベッドの傍に行くののみ。
愁 「(ごそごそ)・・・」
ののみ「怒ってる?怒ってるよね?(赤い顔)」
布団をめくり、急に顔を出す愁。
愁 「怒ってないから、早く寝ろ」
81. 愁の家 ののみの部屋 その後 10月 高2
戸を少しだけ開けて、部屋に半分顔を入れる愁。
ののみ、ベッドで寝ている。
愁 「寝てる?」
ののみ「(寝言)ど・ストライク・・・」
愁 「(寝顔に顔を近づけて)熱ある?」
ののみのおでこに自分のおでこをくっつける愁。
愁 「少し熱いか?(そのままおでこにキスする)」
戸の隙間から覗く美眸。
美眸 「・・・(じぃ~)」
82. プラネタリウム 日替わり11月 高2
座席に座り、星座の物語を見て、聞くクラスメート、愁と
ののみは隣同士。
ナレーション「冬の星座おうし座は、牛の姿になって、姫を乗せて
ヨーロッパに渡り幸せになったゼウスの話から出来た
星座です」
ののみ「牛になって、近づくなんて・・・」
愁 「好きになると、どんな事しても、そばに居たく
なる(?)」
ののみ「(キレイ)・・・」
愁 「牛に近づく女もどうかと思うけど・・・」
ののみ「大昔の牛は、ポチ見たく可愛かったのかな?」
愁 「猛犬ってあるのに、近づくのもどうかと思う・・・」
XXX
フラッシュ 回想 愁の家の裏
猛犬注意の看板。
ポチとじゃれるののみ。
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