第3話
ある日彼は意を決し、彼女にこの想いを伝える道を選んだ。
その為に彼は、彼女から教えて貰った言葉やソレに映るヒトが発する言葉を参考にして、必死に言葉を覚える。
そもそも言葉という概念が存在しないセカイの中で生まれた【ヒトリボッチ】の死神にとって、初めての試みである。
暫くの死闘の末、死神は何とか片言でなら言葉を発せるようになった。
そして次に、このセカイの境界まで行き、黄緑色の小さな花を咲かせる
死神は彼女の喜ぶ顔を想像して、顔を綻ばせた。
_____‥‥‥‥
ある日彼女は絶望に屈し、家庭から逃げる道を選んだ。
天井から吊り下げられた縄は軽々と彼女を持ち上げ、宙吊りにする。
頬に伝う温かい水は生理的なモノなのか、彼女の心の傷から漏れ出したモノなのかなんて、誰にも分かりやしない。
そして視界が暗転する中、彼女は最期に思う。
‥‥私はこのまま死に向かう。
誰でも良いから、愛されてみたかった。
天国に行けるかな?
天国には確か沢山のお花が咲いていて‥‥
___ あぁ、でも私は自殺だから
きっと地獄に落ちちゃうな ___
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