11月4日
【解説】
嘘を何に据えるか。
日常の『嘘』、友達の『嘘』、彼女の好き、色々混じっている。
その中に、血縁の『嘘』もある。
完成稿でも出ているが、父親と正人の血液型は通常の遺伝上親子ではあり得ない組み合わせをしている。もちろん、正人は知らされていないし、完成稿では父親は最後まで語らなかった。ちなみに戸籍上は実子である。このメモではまだ父親は気が弱く、遺伝上の父親では無いと認めて、けれど、選ぶ結末を考えていた。
これには母親の『嘘と本当』という理由があり、母親の『よく似た兄』がでてくる。
ややこしいね!
何があったのかは考えている期間を通して一切書く気は無かった。
ちなみにオトちゃんは父親にそっくりである。生きていないわけではあるが。
------------------------------------------------------
「嘘でも構わないって思ったんだよ」
コーラを注がれて、お返しにとビールの缶を持ち上げた。
「父さんは母さんが好きだったし」
背筋を伸ばして手を伸ばす。少し目線を上げた親父は、うれしそうに目元を緩めた。
「こういうことをしたかったんだ」
五〇の声も聞こえ始めて、すっかり額は広くなって。Yシャツの首元はすっかり色が変わってしまって、スーツの皺も取れないけれど。
「俺の父親は親父だけだから」
まさと(仮):AB型
親父:O型
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます