11月3日
【解説】
小学生から高校生へ変更。
『ぼんやりと世界を受け入れる』の体では、小学生でいいと思ったが、ある種覚悟をもって納得するのはもう少し年齢を上げたかった。
『嘘』で延々考えていて、幽霊の弟というのはココで出てきた。
幽霊というのは、本人しか見えてない時点で、周囲にとっては『嘘』か『本当か』の見分けがつかない。けれど、本人にとっては『現実』=『本当』である。
それを納得する、そんな話にしようと思った(ネタの一つにしようと思った)片鱗がある。
書き出しの諸々はリアルに思っている事を若干風刺(になっているかは謎だが)
『俺は俺の本当の中で生きていく』はこの辺りで決まっていた結論。
ちなみに『彼女』には振られる予定だった。もちろん(待て)
弟が幽霊で母親が居らん。ということで、既に家族構成や『何があったか』は出ていたように思う。(この直前、300字SSをやっていたので、完全にメモがないのだ)
ただし、4000字に収めるにはかなり無理のある設定量なので、削るか活かすかをしばらく悩んでいた。
蛇足。
遙か昔、人には見えないものが見えている人を好きになる、というめんどくさそーな話を書いたことがある。好きになられる人は『自分の見えているものが周囲に見えておらず変な人扱いされるけれど、でも見えてるんだからしゃーないだろ!』というタイプで、まぁいろいろ考えたが。
見えているものを嘘かもしれないという可能性を含めてありのままに受け入れる、というのが、この辺りで今回の自分のテーマとして固まってきたように思う。
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親父は飯を食った後で。ネクタイを締めてスーツを着て、行ってくるよと家を出る。駅へ流れる人の列へ加わりいつか流されていく。
テレビの画面の中ではひっきりなしにフラッシュが焚かれている。したり顔の大臣が政策がどうたら国際貢献がどうたら、胸を張りまくってのたくっている。
スマホの通知にアプリを開ける。『金貸してくれ。必ず返す』既読をつけて、冷めかけた味噌汁に向き直った。
親父は求職中で、大臣はついこの間まで全く逆のことを言っていた。金を無心した顔を知っているだけのクラスメイトは、先月分を返していない。
――まさとは真面目すぎるんだよ。
俺には、何が嘘で何が本当か随分前から判らない。
※声は弟。幽霊。
※俺は親父とは似てない。
※彼女がいる。
※幽霊に気付くクラスメイトがいる。
俺は俺の本当の中で生きていく。
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