3-14
◆
「ぬおおおおぉぉぉぉぉぉおおおお──────────っっ!!」
世界が金色に染まっている。
階段を上がってきた四人を迎えたのは眩いばかりに輝く金色の塊。そしてその輝きの中から響いてくる獣のようなヒュウの咆哮だ。
リンダラッドとリビアはその金色の輝きを良く知っている。
──WOOOOOOOOoooooo────!!
強欲の象徴たる黄金の輝きのなかで純金のレイ・ドールは、全身を煌めかせ巨大な口を開き、空を割って振ってきた天井をその日本の腕で支えている。
支えながらそれでいて確実に一歩ずつ前に進んでいる。
「……」
城内だと言うのにまるで突然現れた地殻変動した世界と金色に輝くレイ・ドール。そして財宝へと続く道を塞ぐには十分すぎるほどの巨大な天井。
あまりに異質な光景に輪蔵と冬玄は言葉を失う。
「凄いなあ! お城のなかにもう一つの世界がある!」
「お、お嬢様!!」
最初に声をあげたのはリンダラッドだった。別世界の光景を前に銀髪の下の大きな瞳が煌々と輝く。
知らない世界に知らない匂い。眼前のなにもかもが経験にも知識にもない。心を躍らせ、今にも飛び出していきそうなリンダラッドをリビアは抑え込むように抱く。
ちょっとでも気を抜けば、リビアの腕を抜けこの示然丸の操縦席から飛び出し、命の危険も顧みず突っ走って行くだろう。
「この光があいつのレイ……」
吹き出る金色のレイは輪蔵や冬玄とは違う。
一切尽きることのない強欲がそのまま純金のレイ・ドールへと注ぎ込まれていく。
「……そ、そうだ! 小雪!」
不意に我に返るかのように輪蔵は階段から飛び出す。
すぐ真上には天井が迫っていることすら躊躇わずに。
「ぬおおおぉぉぉぉおおおお!!」
──重いっ!!
ヒュウは全身から吹き出る汗を抑えることが出来ない。
空を割り落ちてきた、通路を覆わんばかりの巨大な岩は予想の遥か上を行くように重かった。
ゴールドキングが巨大な口を開き、その腕でもって天井を支えるが気を一瞬でも抜けば、ものの一秒もなく潰され、無惨な轢死体の出来上がりだ。
ゴールドキングはレイをただひたすらにヒュウから吸い続け金色の輝きを保っている。
「ひゅ、ヒュウ様! がんばって下さい!」
小雪の声などヒュウの耳に届かなかった。
ただ、通路の先にある財宝だけがヒュウの全てだ。宝のことを想うだけで全身から金色のレイがとめどなく吹き出す。
「うぉぉおおおおおぉぉぉ!!!」
咆哮が一層大きくなると同時に黄金の輝きが増す。既にヒュウ、そしてゴールドキングは光に呑み込まれ光玉と化している。
驚くべきことは巨大な天井をその二つの腕で支えながらもゴールドキングは確実に一歩ずつ進んでいる。
一歩進むたびに脚がめり込む。
ヒュウの瞳のなかは『財宝』の二文字だけしか映っていない。
「ヒュウ殿! 小雪! 大丈夫でござるか!」
「お、お兄様っ!」
全身を金色に輝かせているヒュウの後ろから来た輪蔵、そして示然丸がゴールドキングと同じように二本の腕で天井のような岩を支える。
「チっ! 追いつかれたか」
天井を支えているせいで満足に動くことの出来ないヒュウは露骨に嫌そうな顔を浮かべて舌打ちをしてみせる。
その横で小雪は、どこか安堵な表情を浮かべる。
「輪蔵! 俺を置いていくんじゃねえ!」
すぐ後ろから甲冑を身に纏ったレイ・ドールが追いつく。
輪蔵の操る軽装の示然丸とは違い、全身武装で固めたようなレイ・ドールだ。
角竜。輪蔵が引き継いだ示然丸と対をなすレイ・ドール。里に代々受け継がれている二体のうちの一体。
「その金ぴかのが手前のレイ・ドールってわけか」
初めて見る全身金色のゴールドキングに冬玄はまじまじと視線を巡らす。
悪趣味な金無垢の体は、いまだヒュウのレイを吸い続け輝きを増している。
その輝きを前に輪蔵と冬玄も上から迫る岩を見上げる。
「いくぞ、冬玄」
「了解でござる」
示然丸の白いレイと角竜の藍色のレイが合わさる。
『せえのっ!』
二人、声を揃えると同時に二本の腕を突き上げ岩を支える。
「おっ!」
ふっと超重量の呪縛から解き放たれたゴールドキングは、重さによって沈みつつある体が伸びる。
「大丈夫でござるか? こっから三人で行けば、この道も通れるでござるよ」
「三人だったら確かになんとかなるな」
三体のレイ・ドール。三対の腕によって、岩が押し返される。
「お前らと三人で一緒に財宝まで行くのか?」
「それしか方法がないでござるからな」
──冗談じゃねえ! こいつらと足並みそろえてゴールインした日にゃ宝を独り占めできねえじゃねえか!
ヒュウは胸中で舌を出すが、輪蔵の言葉通り、ここで和を乱せば三人とも岩の下敷きでお陀仏だ。潰れた蛙よろしくの轢死しか待っていない。
ヒュウの少ない脳細胞がフル活用される。
──いかにすれば宝を独り占めできるか。その一点だけだ。
「しっかし重いな」
冬玄が玉のような汗を額から溢しながら呟く。三人で支えて多少の余裕こそ出たものの今なお予断の許されない状況だ。
「一度階段まで戻るべきじゃねえのか?」
「そ、そうでござるな」
後ろを見返せばこの世界の入口となっている階段が口を開けている。
「冗談じゃねえ!」
撤退を思わす言葉を前にヒュウは金色のレイを全身から吐き出す。ゴールドキングは力を増すかのように一歩力強く進む。
「ここまで来て撤退なんてできるかよ!」
「しかしヒュウ殿、この道を、その巨大な岩を支えながら行くなど──」
通路の先はまるで見えない。
一歩進むたびに全力を要されるこの空間で通路の果てははあまりに遠い。
それでもヒュウに撤退などと言う言葉はない。
宝がこの先にある。それだけがわかっているならば進む以外の選択肢なんてあるはずがない。
「いやいやさっすがだね」
「あっ! お嬢様!」
一瞬の隙をつくようにリンダラッドがリビアの腕を抜け、ろくに身動き取れないゴールドキングに向かって躊躇いもせずに跳んでみせる。
「ととっ! 危ない、危ない。危うく落っこちるところだったよ」
あわやと言うところで操縦席にしがみついたリンダラッドの碧眼は煌々と輝く。
「何しに来やがった?」
険のある目つきで睨みつけるヒュウ。決して歓迎されてる雰囲気ではないなかでリンダラッドは力みのない笑顔を浮かべてる。
「なあに、君がどこまで突っ走れるか傍で見ようと思ってね。なんせあちらの二体は退くつもりみたいだからね。
「死ぬかもしれないぜ」
「殺しても死なない君がそんな弱気だと僕としては非常に困るなあ。僕の知識欲を満たす用心棒として」
「誰がいつてめえの用心棒になったんだよ」
今ですら訳の分からない世界にいる。そのことを考えるだけでも高揚が止まらないリンダラッドだ。
この先、この強欲の男がどこまで行き、何を見せてくれるのか。それを想像するだけで胸が大きく脈打つ。
「ひゅ、ヒュウ様! ここはお兄様達と一緒に一度退いてからでも!」
「いや、ここは前に進もう。あいつらが財宝を手にしたらそれでまた取り争うはずだ」
──とにかく一にも、二にも宝だ!
ヒュウの本音を察するようにリンダラッドが目をやらしく持ち上げ笑みをつくる。
前に行くための大義をヒュウは必死に引っ張り出す。
ゴールドキングがまた一歩前に進む。
「何を考えてるでござるか、ヒュウ殿っ!?」
「いやだからな──」
「そうだ! 宝で命を捨てるなんて馬鹿らしいだろ」
「俺はな──」
「そうですよヒュウ様っ! 皆で一度後ろへ」
ヒュウの言葉を遮るかのような呼びかけの嵐に対してヒュウは俯く。
「ヒュウ殿!」
「てめえ!」
「ヒュウ様!」
──プチン。
「はははははっ」
「壊れちゃったかな?」
突然顔を上げてヒュウは大口を開けて笑い出す。不可解な笑いにリンダラッドは首を傾げる。
処刑される直前の罪人は気がふれて笑い出す事があると本で読んだことがある。ヒュウの突然の笑い声はどこか狂気めいたものを孕んでいる。
「冗談じゃねえ!」
「ひゃっ!?」
──我慢の限界だっ!
ヒュウの張り上げる声に小雪は思わず身を竦める。
命を賭けてここまで走ってきた。
ゴールドキングのついた傷などお構いなしに、走ってきた道を振り返ることをせずに。
なんのためにここまで来たか。
──宝っ!!
たった一つ、それだけのために前進してる。
「てめえらが退くのは勝手だが俺は前に行く。むしろてめえらがいなくなるのは好都合だ。さっさとこいつを連れて帰りな! ここまで来たら邪魔でしょうがねえ」
「きゃあああ──────っっ!!」
ゴールドキングの片手が小雪を摘まむと、叫び声など関係なし輪蔵の方へと放り投げる。
「小雪っ!」
「輪蔵、こっちは俺に任せろ!」
「言われるまでもないでござるよ!」
冬玄の言葉を聞くまでもなく示然丸は支えてた腕をおろし、放り投げられた小雪をそのまま優しく受け止める。
「ぐっ!」
一人いなくなっただけで冬玄は顔を歪める。
岩の重さは尋常ではない。
──あのレイドールはどうなってんだよ!?
視線の先にいる純金のレイドール、ゴールドキングは岩を支えながらもゆっくりと前進していく。
無尽蔵に湧き出す金色のレイはますます勢いを増してゴールドキングを輝かせる。
「だ、大丈夫でござるか? 小雪……」
「……お兄様……」
何が起きたのかいまだ理解できないままの表情の小雪を手に受け止めながら輪蔵は怒りで眉を吊り上げる。
「ヒュウ殿! 一体何を考えてるでござるか?」
義に厚く、決して弱きものを見捨てない。そう信じていたからこそ輪蔵は、目の前の男がとった行動を小雪同様に理解できない。
ただ、怒りだけが胸中から湧き上がってくる。
「俺はもともとてめえらの喧嘩にも跡目争いも興味がねえんだよ! ましてやいつまでもガキのお守りなんてしてるつもりはねえ」
ヒュウの怒声に応じるかのように更にゴールドキングは輝きを増す。
巨大な口を開き叫び声をあげるその姿は獣だ。
「ヒュウ様……」
大儀を持ち、争いを収めるために動いていたヒュウとはまるで別人のような表情だ。小雪は戸惑いのままヒュウの言葉を前に自分の言葉を失う。
「宝だ!」
満面に笑顔を浮かべたヒュウは手を突き出す。
「それだけが俺をここに招いたんだよ!」
「外の者は信用ならねえって言うけど、こいつはなかなか外道だな」
本音をさらけ出すヒュウを前に冬玄は呆れ声で呟く。
どこまでも強欲で、どこまでも我儘な男。ヒュウ=ロイマンの正体。
それを知っていたリンダラッドはじつに愉快そうな笑みを浮かべている。
「争うのも勝手にしろ! それを止めるのも勝手にしろ! 俺は宝のためにここに来た。欲しいのはこの奥に置かれてるって宝一つだけだ。
てめえらが叫ぼうが泣こうが、ましてや潰れて死のうが俺にはなんも関係ねえ!」
「まさかお主、小雪を助けたのも──」
「そうだよ。全部宝のためだ!! 誰かを助けるなんぞ虫唾が走ってしょうがねえ。
自分のことを自分で守れない情けない奴をどうして俺様が助けないといけねえんだよ!」
理性で塞き止めていたものを胸の中から全て吐き出す。実に気分が良い。
嘘も建前もなく、思ったことを一片の迷いすらなく言葉にすることが出来る。
「すっきりしたぜ」
ヒュウの今までが全て嘘だった。
護ってくれたことも、争いを止めるために協力してくれたことも。
支えとして信じてきた柱が根本から崩れ落ちていくような感覚を覚えながら小雪は目尻に涙を溜める。
「ひゅ、ヒュウ様っ! 嘘ですよね!」
嗚咽混じる声で小雪は熱くなる胸から必死に声を吐き出した。
信じたくない気持ちで吐き出す言葉を満たしている。
「嘘じゃねえよ。おい、覚えとけ。全てはてめえの無力さが招いた結果よ。おまえ一人で片づけられる力があればわざわざ俺に騙されることなかったのにな」
嘲笑うかのようなヒュウの言葉に輪蔵の眉が持ち上がる。忍者装束である頭巾を外せば怒髪天を突いているであろう顔だ。
「よくも拙者の妹を誑かしたでござるな!」
「騙される方が悪いのが世の常よ!
騙されるな! 騙せ!
他人を頼るな! 利用しろ!」
「ヒュウ殿っ!」
ヒュウの言葉を遮るように冬玄が怒声を吐き出す。
「てめえらはそこでしっかり岩を支えてやがれ。宝は俺が手に入れてやるよ。
あっ! 安心しろ。こんなちんけの里の大将なんて興味ねえから」
「ぐっ!」
ヒュウの声と同時にゴールドキングが手を離す。超重量の岩が示然丸と角竜の腕に集中する。
「う、動けねえ……」
「お、重いでござる!」
走っていくヒュウを追いかけようにも岩が二人の身動き封じてしまう。
「お嬢様!? ちょっと早くお嬢様を追いかけて──」
「しかし、どちらか一人が手を離せば天井が──」
リビアの声に対して身動きが取れない輪蔵は遠のいていくゴールドキングの背中を見つめることしか出来ない。
当然リビアも歯噛みこそすれ、追いかける手段がない。
「お、お兄様っ!」
今にも滴となって零れ落ちそうな涙を袖で拭った小雪は顔をあげる。
赤く充血した瞳が映すのは自分のせいでこんなことになっている輪蔵と冬玄だ。
「と、冬玄さんも……私のせいでごめんなさい! 私が弱いせいで──」
小雪が何度も下げるその頭にぽんと手が乗っけられる。
優しく覚えのある手。
顔を上げればそこには里長候補、そして頼もしい兄である輪蔵の姿がある。
「なに、人は最初から強い者などいないでござるよ」
「そうだよ小雪ちゃん。
弱者が泣き寝入りするような世界が泰平の世なんて呼べるわけないしな。俺たちが奴にしっかり天誅ってやつをお見舞いしてやる」
「お兄様……冬玄さん……」
二人に慰められると小雪は再び目尻に涙が浮かんでくる。
自分の無力さが情けなくて、不甲斐ない。二人の言葉にすがりつき、身を寄せ甘えたくなってしまう。
──自分のことを自分で守れない情けない奴をどうして俺様が助けないといけねえんだよ!
唾を吐かれるような言葉。相手を見下すヒュウの視線が小雪の頭のなかに不意に浮かんでくる。
誰かに騙されることは苦しい。そしてそれによって自分以外に迷惑をかけたことがなお苦しい。
だからと言ってこの苦しみから逃げるために兄の背中に隠れては何も変わらない。
小雪は思いっきり目尻の涙を拭い顔を持ち上げる。
「ひゅ、ヒュウ様の言ってたことは正しいとは私は思いません!」
「小雪ちゃん……」
小雪の目つきが鋭いものとなる。
普段は柔和な性格がそのまま表れたかのような下がった目尻も僅かに持ち上がる。
「それでも弱い者が弱い立場に甘んじてしまえばそれは堕落の始まりです」
「小雪……」
強くはっきりとした言葉だ。
これまでの小雪の声とはまるで別人のものだ。
冬玄や輪蔵。ましてやヒュウとも違う淡い青の輝きが僅かに漏れ小雪を包む。
「レイ……」
リビアも良く知っているその青の輝きはあまりに儚く今にも消えてしまいそうなほど小さい。
レイ・ドールを使役するうえで決して欠かせない魂の力。
誰しもが持っているが、それを可視化できるまでには特訓とそして非凡なき才が求められる。
「小雪、お前……」
「私がお兄様や輪蔵さんの言葉に甘え、そしてヒュウ様への天誅を託してしまっては弱いままの私は何も変わりません」
小雪は自分を包む青き光に気が付かないまま言葉を紡ぐ。
弱く、騙され利用された者として、後悔をし嘆くだけでは何も進まない。
──強く。誠実に!
求めるものは義の上に立脚する力。
弱者を嘲笑う存在を決して許さない。
冬玄達には遠く及ばないが、その僅かな輝きを示然丸は吸い込んでいく。
「お兄様、私と一緒にヒュウ様を止めに行けましょう。
私のせいであのような非道な方にこの来蓮の里に伝わる財宝を奪われたとあらば、それこそ末代の恥。先祖伝来の墓の前へと立つこともできません!」
「小雪……」
「小雪ちゃん……」
ヒュウへの怒り以上に自分への怒りが小雪を内側から焼くかのように熱を与える。
「今は弱く、私ではとてもではないですがヒュウ様を止められません。
お兄様! 冬玄さん。今日一日限り、里のために、私のためにどうかそのライダーとしてお力を貸していただけないでしょうか!」
「しかし──」
輪蔵は言葉に詰まりながら冬玄を見た。
ここをもしどちらかが抜ければ、その超重量の全てが片方にのしかかることになる。
「行ってやんなよ」
「冬玄っ!?」
「追いかけるなら早い方が行くのが当然の話だろ。
なあに。こんな岩の一つや二つ俺一人で楽勝だ。そんなことよりも財宝を奪われたとあっちゃ、俺たちだけの問題じゃ済まねえんだ。里全域の問題だ。
その問題解決に真っ先に当たるのが里長候補の役目ってもんだろ。違うか、輪蔵?」
「……………………」
決して時間に余裕がないなかで輪蔵はおよそ一〇秒にも満たない時間、冬玄の目を見つめた。
言葉以上に雄弁に語る冬玄の瞳はこれ揺るぐことなく、真っ向から輪蔵の視線を交錯させる。
「わかったでござる! 小雪行くでござるよ!」
「わかりゃ良いんだよ。さっさと行ってこい。そんであいつに一発ぶち込んでやれ!」
「冬玄さん、ありがとうございます!」
示然丸は、頭を垂れた小雪から放たれる僅かな淡い青を吸い込み鋭い瞳に光が灯ると同時に強く踏み込み一気に駆け出す。
「お仲間さん、置いてきちゃって良かったの? あのままじゃ一人で潰れちゃうんじゃないの?」
「ヒュウ殿をぶん殴り連れて戻ってくれば問題ないでござるよ」
さっきまでどこか躊躇いがあった輪蔵の目は揺らがずにゴールドキングが走り去った道を見つめている。
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