第27話 夕暮れ

放課後、校庭のベンチにて。


「それにしても……」

白鳥佐紀はどこか遠い目をしながら呟いた。


「最近の日本、日本のネットは負のオーラで満ち溢れている感じがするわね、鈴木佐君」

「……そうだね」

僕は頷いた。

「誰かがそういう思考になるように仕向けているのかしら?」

「そうだろね」

僕は言った。

「はぁ……」

白鳥佐紀は少し俯いた。


ここ最近の白鳥佐紀は元気がないな……。まぁ僕もだが。


「ちょっと喫茶店にでも行かない?」

僕は言った。

「う〜ん……わかった」

白鳥佐紀はあまり気が向かない感じでそう答えた。

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