第5話 朝
「世間には成功者になろう、なろう、とか言うような人とかセミナーとかがあるけどまほとんど詐欺みたいなものだね」
白鳥佐紀はそう言った。
「そうなの」
「大体本からの受け売りよ。それを数万円〜数十万で話してるだけ」
「成功って何なのかしらね。お金を得ることだけかしら。それをする過程でよくないことをしたりしたらだめでしょうね」
白鳥佐紀は僕の目を見て言う。
「鈴木佐君が思う成功ってどんなの?」
「んーまぁそこそこお金があってやりたい仕事とかしてかわいい彼女とかいてとか」
「結構月並みな答えね、鈴木佐君。やりたい仕事をしている人ってそんなにいると思う?」
「うぐ・・そうでない人が多いよーな」
「例えばアイドルになりたい人がいたとしてそういう人は何百万人もいるわけ。それでなれるのは極々僅か。そして残っていけるのはその中の僅か」
「うぐ・・」
「かわいい彼女がいたとして、結婚とかしてもその後離婚したりすることもあるわよ。子供がグレたりとか」
「ぐぬぬ・・」
登校途中に白鳥佐紀に会ってからこういうような話をした。
朝っぱらから一体何なんだろう・・。
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