「ロス」

煩先生

 

看取れぬ心を

罪だと呪えば

百合の嘘さえ

切なく薫った


曇った硝子は

小言で揺れて

貴方の季節が

素肌に刺さる


千切れぬ鎖を

愛だと想えど

無知の露だけ

永らく啜った


迫った真理は

悲愴で満ちて

天使の墓穴が

虚空に埋まる

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「ロス」 煩先生 @wazurai

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