9月2日 宝くじの日
やあやあ諸君。
私の名はいずく。いずくかけると申す者だ。
諸君らは今日と言う日を如何にお過ごしだろうか。日々は刻一刻と進む二十四時間の連鎖であるが、それは円環ではなく螺旋であり、繰り返しではなく積み重ねである。だがしかし、中にはどうもそれを理解していない者が多い。
私の話を聞き入れ、今日と呼ばれる日が先人達が積み重ねた如何なる日なのかを知らば、諸君らの過ごす毎日にも色が付くのやも知れぬ。
さて、本日2017年9月2日は「宝くじの日」である。
宝くじの日は、第一勧業銀行宝くじ部が1967年に制定した一日だ。この第一勧業銀行とは、今現在のみずほ銀行の事である。宝くじの高額当選を果たした人は知っているだろうが、数千万単位の配当金を受け取るには現金一括かみずほ銀行の口座が必要になってくる。
当選しても引き換えられず時効となってしまう宝くじが多いことから、時効防止のPRの為に制定され、はずれくじの敗者復活が行われている。
よく、宝くじの高額当選を果たしたものは不幸になるだとか、悲惨な運命をたどるとか言われているが、それでも誰もが当たれと思って買っているだろう。
夏の風物詩、年末ジャンボ宝くじ。一等の当選確率は実に100万分の1だと言われている。
ちなみに、自分に雷が落ちる確率が丁度100万分の1だそうだ。これだけ聞くとまだ当たりそうな気がしないでもない。では、諸君らが北海道にいたとしよう。北海道のどこでもいい。諸君らがいたとして、はるか上空から一円玉を落とす。その一円玉が頭に当たる確率が大体100万分の1だそうだ。これを聞くと当たる気がしないでもなくはない。
ではこれではどうだろう。諸君らが交通事故で死ぬ確率は一万分の1だそうだ。つまり、一生の内、百回交通事故で死ぬ確率が宝くじで当たる確率と同じくらいだ。え? まだ当たりそうな気がする?
ならば、車ではなく飛行機ならどうだろう。飛行機のトラブルにより死亡する確率は約20万分の1だそうだ。つまり、宝くじを当てるには5回は飛行機を墜落させる必要がある。どうだろう、そろそろ当たらない気がしてきたのではないだろうか。
だがしかし、サイコロを10回振って、10回とも同じ目が出る確率。これもまた100万分の1である。ジョーカーを外したトランプから適当に5枚引いて、一発でロイヤルストレートフラッシュを引き当てるのが大体100万分の1である。
そう聞くとなんか当たりそうな気がするから不思議だ。
今日は宝くじの日。特別な一日である。
我々は本日を祝福し、過ごさねばならないだろう。
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