8月21日 献血の日
やあやあ諸君。
私の名はいずく。いずくかけると申す者だ。
諸君らは今日と言う日を如何にお過ごしだろうか。日々は刻一刻と進む二十四時間の連鎖であるが、それは円環ではなく螺旋であり、繰り返しではなく積み重ねである。だがしかし、中にはどうもそれを理解していない者が多い。
私の話を聞き入れ、今日と呼ばれる日が先人達が積み重ねた如何なる日なのかを知らば、諸君らの過ごす毎日にも色が付くのやも知れぬ。
本日2017年8月21日は「献血の日」である。
献血の日は、1964年のこの日、それまでの売血制度をやめ、全ての輸血用血液を献血により確保する体制を確立するよう閣議で決定された事に起因して制定された一日である。
私は昔、献血を見かけるたびに「ああ、某麻雀漫画みたいに、自分の血液を買い取ってくれたらいいのに」と良く思ったものである。
この制度が出来るまでは、売血常用者が多く存在していた。彼らの血は血球が少なく、血漿部分が目立つため「黄色い血」と呼ばれ、輸血しても効果がないどころか肝炎等の副作用を引き起こし、社会問題となっていた。
1974年に民間商業血液銀行が預血制度を廃止し、現在の献血だけですべてを賄う制度に改編されたのである。
取れるときにできるだけ搾り取っておいて、余分すぎる程ストックしておけばよいのでは? と考えるのは私だけではないだろう。だが、血液にも保存が可能な期間と言うのがある。血小板に至っては四日間しかもたないのだ。
ところで、諸君らは血の重さと言うのを考えたことがあるだろうか。実は水と変わらす、一グラム1ccだ。つまり、400ccの献血をすればそれだけで400gのダイエットに成功するのである。ここ一番であと数百グラム痩せたい! と言う人は利用してみるといいかもしれない。まあ、見た目が変わるかどうかは別問題だが。
今日は献血の日、特別な一日である。
我々は本日を祝福し過ごさねばならないだろう。
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