8月17日 パイナップルの日
やあやあ諸君。
私の名はいずく。いずくかけると申す者だ。
諸君らは今日と言う日を如何にお過ごしだろうか。日々は刻一刻と進む二十四時間の連鎖であるが、それは円環ではなく螺旋であり、繰り返しではなく積み重ねである。だがしかし、中にはどうもそれを理解していない者が多い。
私の話を聞き入れ、今日と呼ばれる日が先人達が積み重ねた如何なる日なのかを知らば、諸君らの過ごす毎日にも色が付くのやも知れぬ。
本日2017年8月17日は「パイナップルの日」である。
パイナップルはバナナやキウイの販売で有名な株式会社ドールが制定した一日である。817《ぱいなっぷる》の語呂合わせである事は言うまでもない。
一昔前にPPAPと言う謎の歌が流行った。パイナップルとアップル、そしてペンを組み合わせると言う謎の歌詞は謎の中毒性をもってして謎の流行を見せたわけだが、そもそもパイナップルのップルはアップルから来ている事をご存じだろうか。パイントは松ぼっくりと言う意味であり、松ぼっくりの様なリンゴと言った意味でパイナップルと言う名称になった。
つまりPPAPは日本語に訳すると松ぼっくりりんごぺんりんごと言った意味合いになっており、リンゴが重複するあたりで外国人の興味を惹いた説が無きにしもあらず。
みずみずしく、程よい酸味を持つパイナップルはそのまま食べても栄養満点。さわやかな甘みで舌を楽しませてくれる。そんなパイナップルを料理に、主に酢豚に入れる事を良しとするかどうかは永遠に決着の付かない議題の一つだろう。
酢豚にパイナップルを入れるのは肉を柔らかくする為と聞いたことがあるが、実際は本場中国の料理人が来国した欧米人相手に高級感のある料理を模索したところ、当時の高級食材であるパイナップルを入れた事が始まりだそうだ。
アンケートによると、約7割の人間が酢豚に入るパイナップルに嫌悪感を抱いているとの事。妙な見栄は張らず、無難にパイナップルを抜いた方が喜ばれるかもしれない。
ところで、諸君らはパイナップルの種を見たことがあるだろうか。
現在のパイナップルは品種改良されており、種が出ない様になっているのだが、極まれに他の品種の花粉を受粉したパイナップルが種を持つことがある。その確率は約100万個に一つ。見つけたら写真を撮ってSNSに投稿したくなる確率だ。きっと爆発的にコメントが付く事だろう。(パイナップルだけに)
今日はパイナップルの日、特別な一日である。
我々は本日を祝福し過ごさねばならないだろう。
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