8月5日 タクシーの日
やあやあ諸君。
私の名は塚本。塚本ジュリエッタと申す者だ。
諸君らは今日と言う日を如何にお過ごしだろうか。日々は刻一刻と進む二十四時間の連鎖であるが、それは円環ではなく螺旋であり、繰り返しではなく積み重ねである。だがしかし、中にはどうもそれを理解していない者が多い。
私の話を聞き入れ、今日と呼ばれる日が先人達が積み重ねた如何なる日なのかを知らば、諸君らの過ごす毎日にも色が付くのやも知れぬ。
本日2017年8月5日は「タクシーの日」である。
タクシーの日は1912年のこの日、東京・数寄屋橋のタクシー自動車株式会社が日本で初めてのタクシーの営業を開始した事に由来し東京乗用旅客自動車協会が1984年に制定し、翌1985年から実施している一日である。
電車バス飛行機、そしてタクシー。日本における移動機関の内、最もコストパフォーマンスが低い、移動距離当たりの対価が高いのがタクシーである。
世界のタクシーと比べるとその料金の高さは一目瞭然だ。最も安いインドでは初乗り4㎞で200円を切り、上海では初乗り3㎞で200円を切る。一方日本では初乗り2kmで700円台である。インドと比較すると約30倍の値段と言うわけだ。
なぜ日本のタクシーはこんなに高いのかと言えば、それはやはり法律の問題が主である。日本では3カ月に一度の点検が定められており、更に一年に一度車検を通す必要がある。これによる維持費をどう賄うか、それは料金の底上げに頼るしかない。
さらに日本ではタクシー料金の下限が定められている。これによりタクシー会社通しの低価格競争が出来ない環境にあるのだ。
今年に入り東京のタクシーは初乗り1㎞410円に値下げされた。だがそれでも1㎞程度の距離であれば、よほど荷物が無い限りは歩きを選択すると思う。
時は金也、とは言うが、金を支払って時を買うのも考えものである。乗り心地を多少妥協してでも料金を下げて欲しいと言うのが私の意見だ。
私が美少女に生まれていたのなら、移動手段としてアッシー君を抱えると言う方法が取れたと言うのに……。
今日はタクシーの日、特別な一日である。
我々は本日を祝福し過ごさねばならないだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます