7月21日 明石花火大会歩道橋事故
やあやあ諸君。
私の名はいずく。いずくかけると申す者だ。
諸君らは今日と言う日を如何にお過ごしだろうか。日々は刻一刻と進む二十四時間の連鎖であるが、それは円環ではなく螺旋であり、繰り返しではなく積み重ねである。だがしかし、中にはどうもそれを理解していない者が多い。
私の話を聞き入れ、今日と呼ばれる日が先人達が積み重ねた如何なる日なのかを知らば、諸君らの過ごす毎日にも色が付くのやも知れぬ。
さて、本日2017年7月21日は「明石花火大会歩道橋事故」について語ろう。
明石花火大会歩道橋事故は2001年に発生した群衆事故である。死者11名、重軽傷者247名。このおぞましい事故の原因として挙げられるのが警備体制の不備であり、マスコミが大々的に取り上げた事は記憶に新しい。
いわば混雑したところで後続が前衛人を押して倒し、将棋倒しになった事件であるが、この手の事件で将棋倒しという表現が使われなくなったのは、この事件で日本将棋連盟がマスコミにその表現を自粛するよう要請したからである。
事件は第32回明石市民夏まつり花火大会にて、朝霧駅南側の歩道橋、駅方面からの見物客と会場方面からの見物客とが合流する南端で、1㎡あたり13人から15人という異常な混雑となった事が発端となる。
正しくは群衆雪崩と呼ばれる現象で、前で転倒している人々に後ろにいる人が巻き込まれる形で、群衆の圧力は幅1mあたり400㎏にも及んだと言う。
楽しい思い出を作るはずだった花火大会で起こった凄惨な事故。
これから花火大会、あるいは祭りが各地で起こるだろう。私の地元、熊谷も本日よりうちわ祭りが始まり、8月に入れば花火大会が行われる。恐らく私は仕事で行ける事は無いだろうが、もし行く事になったら、花火を見上げるのも控えめに、足元に注意を払って移動しようと心がけざるを得ない事件である。
今日は明石花火大会歩道橋事故、特別な一日である。
我々は本日を祝福し過ごさねばならないだろう。
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