7月10日 納豆の日
やあやあ諸君。
私の名はいずく。いずくかけると申す者だ。
諸君らは今日と言う日を如何にお過ごしだろうか。日々は刻一刻と進む二十四時間の連鎖であるが、それは円環ではなく螺旋であり、繰り返しではなく積み重ねである。だがしかし、中にはどうもそれを理解していない者が多い。
私の話を聞き入れ、今日と呼ばれる日が先人達が積み重ねた如何なる日なのかを知らば、諸君らの過ごす毎日にも色が付くのやも知れぬ。
本日、2017年7月10日は「納豆の日」である。
納豆の日は言わずもがな、710の語呂合わせの元制定された一日である。関西の人は納豆が嫌いなイメージが強いが、なんとこの納豆の日を1981年に制定したのは関西納豆工業協同組合であり、当時は関西地域限定の記念日であった。
その後、1992年に全国納豆協同組合連合会が改めて制定しなおした。
納豆の歴史は深く、深すぎて正確な起源がはっきりとしていない。一番古い説は弥生時代にまで遡る。弥生時代の住居は部屋の中に藁や枯草を敷いており、また家の中に炉があり暖かかった。床に置いた大豆がこの家の熱で温まり、自然に発行したと言う説である。
ところで、納豆と言う名前について諸君らは疑問を抱いたことは無いだろうか。いや、納豆だけだとあまりそうは思わないかもしれない。では豆腐と比べてみたらどうだろう。
豆を腐らせ、発行しているのが納豆であり、豆を四角く納めているのが豆腐。つまりこの名前、本当は逆なのではないかと言われているのだ。
有力とされている説は、中国から輸入された際、木箱に貼ってあった商品名が台風で剥がれ、それを逆に張り直したせいで入れ替わってしまったと言うものがあり、合っているとされているものは、納豆は皇族、殿様にお納めするものだった。また、中国では腐と言う漢字は柔らかい固体に使用する為、豆腐と名付けられたと言う説である。
なんにせよ、納豆と言う名が余りにも浸透しすぎて、今更「逆でした。明日から納豆と豆腐の名前を入れ替えます」と言われても、そう簡単には入れ替える事は出来ないだろう。
今日は納豆の日、特別な一日である。
我々は本日を祝福し過ごさねばならないだろう。
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