6月3日 日本娯楽物産株式会社設立日
やあやあ諸君。
私の名はいずく。いずくかけると申す者だ。
諸君らは今日と言う日を如何にお過ごしだろうか。日々は刻一刻と進む二十四時間の連鎖であるが、それは円環ではなく螺旋であり、繰り返しではなく積み重ねである。だがしかし、中にはどうもそれを理解していない者が多い。
私の話を聞き入れ、今日と呼ばれる日が先人達が積み重ねた如何なる日なのかを知らば、諸君らの過ごす毎日にも色が付くのやも知れぬ。
SONYのプレイステーション。任天堂のスーパーファミコン。MicrosoftのXbox。時代と共に世には様々なゲームハードが生まれては消えていった。諸君らの家にはどんなゲーム機があるだろうか。本日、2017年6月3日は『日本娯楽物産株式会社設立日』である。
日本娯楽物産株式会社と言っても馴染みのない名前かも知れない。1960年に設立したこの会社は今の『SEGA』にあたる会社である。
先ほど挙げたゲームハードの話に戻るが、SEGAから発売されたゲームと言えば何を思い浮かべるだろうか。多くの人はドリームキャストかセガサターンを思い浮かべるのではないだろうか。実はSEGAはこれら2機種以外にも様々なゲーム機を発売してきた。以下がSEGAの発売したゲームハード達である。
1983年 SG-1000
1985年 セガ・マークIII
1987年 セガ・マスターシステム
1988年 メガドライブ
1990年 ゲームギア
1991年 メガCD
1994年 セガサターン
1998年 ドリームキャスト
これを見て貰えばわかると思うが、二年に一度、晩年でもセガサターンの発売から4年後にはドリームキャストを販売している。ゲーム機と言うのは一家に一台あれば充分であると言う世間の認識が強かった。故に、例えばプレイステーションを持っている家庭ではSEGAのゲームを買う可能性が閉ざされてしまう為、どうしても他社とのハードの開発競争に競り勝つ必要があったのだ。
1998年にドリームキャストが発売される頃には、開発費が嵩み多額の借金を抱えるものの、なんとか当時の会長の個人資産の投入で会社自体を残すことに成功したSEGA。ドリームキャストの最大のライバルと言えばプレイステーション2が挙げられるが、性能的には決して劣るわけでもなく、また当時は最新技術であったインターネットによるオンラインプレイを搭載していた。
それでもSONYのブランド力、圧倒的タイトルの豊富さに押され、さらに言えばインターネットの定額制が普及せず、ドリームキャストは敗北を喫した。
思い返せばSEGAのハードはどれもかしこも時代の先端を行き過ぎ、消費者達がどうしてもついてきてないような印象があった。だが、そんな尖ったSEGAには一定の熱狂的なファンが付いている。
ドリームキャスト2……発売してくれないかなあ……。
今日は日本娯楽物産株式会社設立日、特別な一日である。
我々は本日を祝福し過ごさねばならないだろう。
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