今日と言う日に祝福を！！

５月１２日 ナイチンゲールデー

　やあやあ諸君。

　私の名はいずく。いずくかけると申す者だ。

　諸君らは今日と言う日を如何にお過ごしだろうか。日々は刻一刻と進む二十四時間の連鎖であるが、それは円環ではなく螺旋であり、繰り返しではなく積み重ねである。だがしかし、中にはどうもそれを理解していない者が多い。

　私の話を聞き入れ、今日と呼ばれる日が先人達が積み重ねた如何なる日なのかを知らば、諸君らの過ごす毎日にも色が付くのやも知れぬ。

※『今日と言う日に祝福を』よりお詫びとご報告があります。

　お気づきの方もいらっしゃると思いますが、今回５月12日更新分が間に合わず13日に公開されています。これは、前日申し上げた面談に行った作者が終電を逃した事による失態でございます。

　今後このような事がない様、スタッフ一同再発防止に努めてまいります。ご愛読頂いている方々にはご迷惑をおかけし本当に申し訳ございませんでした。

　先日、2017年5月12日は『ナイチンゲールデー』でした。

　ナイチンゲールデーは、赤十字社が1820年のナイチンゲールの誕生日に合わせて制定した一日です。同時に今日は、看護婦の総称が看護師に変更された『国際看護師の日』でもあり、さらに文化人・学識者による看護の日制定を願う会が厚生大臣に要望書を提出し、厚生省が5月12日を『看護の日』と定めた一日でもあります。

　ナイチンゲールデーと国際看護師の日と看護の日と手厚い看護が３つ揃ったこの日には、前日の失態を余すことなく癒してほしいと思う所存であります。

　さて、ナイチンゲールさんですが、本名は『フローレンス・ナイチンゲール』と言い、社会起業家であり統計学者でもあり看護教育学者でもありつつ病院建築でも非凡な才能を発揮した近代看護教育の母と言われるイギリスの看護師さんでありました。

　彼女は新婚旅行に二年間も費やすような裕福な家庭に生まれ、その後贅の限りを尽くしたあらゆる教育を受けました。ですが、学者や、医師を志すものかと思いきや、慈善活動を行った際、自分とは対照的な貧しい人々に奉仕する活動に就きたいと考えるようになったそうです。

　1854年に『クリミア戦争』が起こると、彼女はそれに従軍する決意を固めます。下っ端の兵士達の生活環境はとても劣悪だった為です。これは官僚的な縦割り行政によるものでした。その為、従軍の意思を示しても、現地のホール軍医長官らにこれを却下されてしまいます。

　そこで彼女は、病院のトイレ掃除がどこの部署にも当てられていない事に目を付け、トイレ掃除の役目を請け負い病院内へと割り込んでいきました。

　スクタリ病院の看護師の総責任者に就任した彼女は、その働きぶりから「クリミアの天使」「白衣の天使」、また夜回りを欠かさなかったことから「ランプの貴婦人」とも呼ばれました。当の本人はそう呼ばれる事を良くは思わず、「天使とは、美しい花をまき散らす者でなく、苦悩する者のために戦う者である」と言う言葉を残します。

　彼女が一生涯看護師の道を突き進んだと思っている人は多いでしょうが、実は彼女が看護師として活動していたのは、このクリミア戦争に付き添った２年間の間だけなのです。それでも彼女の献身的な態度と行動は多くの人々の心を打ち、彼女は英雄視されるに至りました。当の本人はこれも快くは思わなかったようですが。

　今現在看護の仕事は低給で仕事はきつく、また人手が足りないと言われ、ナイチンゲールの様に、自らの意思を持って人に献身的に当たると言うのはやはり難しいと思います。日本は看護業界の労働条件と待遇に今一度気を配るべきだと感じました。

　先日はナイチンゲールデー、特別な一日である。

　我々は先日を祝福し過ごさねばならないだろう。

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