4月24日 新型インフルエンザ

 やあやあ諸君。

 私の名はいずく。いずくかけると申す者だ。


 諸君らは今日と言う日を如何にお過ごしだろうか。日々は刻一刻と進む二十四時間の連鎖であるが、それは円環ではなく螺旋であり、繰り返しではなく積み重ねである。だがしかし、中にはどうもそれを理解していない者が多い。

 私の話を聞き入れ、今日と呼ばれる日が先人達が積み重ねた如何なる日なのかを知らば、諸君らの過ごす毎日にも色が付くのやも知れぬ。




 諸君らはインフルエンザの予防接種は受けているだろうか。私はこれを受けようと去年行きたくもない病院を訪れたのだが、予約をしていなかったので受けることが出来なかった。以来めんどくさくて病院を訪れていない。今年は大丈夫。そんな気持ちが病を呼ぶ。本日、2017年4月24日に語るは『新型インフルエンザ』である。


 2009年、WHOがアメリカとメキシコで、人から人へと感染する新型インフルエンザが豚を起源として発生したと発表したのが今日、4月24日である。

 よく風邪とインフルエンザとの違いがわからないと言った声を聴くが、一年中蔓延するのが風邪であり、インフルエンザは冬季に発症する。症状の違いはインフルエンザの方が高熱が出やすく、関節痛や頭痛を伴うといった違いがある。


 インフルエンザの歴史は古く、遡れば平安時代から流行った記録が残されている。時としてその名は変わるが、最も流行したのは総人口20億人の時に、約6億人程が感染したスペイン風邪であろう。


 人類の医学は発達しているはずなのに、ならばなぜ時としてこのインフルエンザが大流行してしまうのか。それはこのインフルエンザの持つユニークスキル、抗原変異にある。簡単に言えば、先ほど豚から発生したと言ったが、同じ豚に数種類の風邪が感染した時、これら2つが合わさって新種の風邪が出来上がると言った感じだ。


 ならばこう考えられないだろうか。新型インフルエンザとは風邪と風邪の愛の結晶であり、子供のようなものだと。やがて社会に出た新型インフルエンザは、人類と言う名の強敵にぶち当たるのだと。

 インフルエンザは常に進化し続ける。そして人類もそれに対抗すべく、追って特効薬を調合する。人と病の戦いはこれからも続く。




 今日は新型インフルエンザ、特別な一日である。

 我々は本日を祝福し過ごさねばならないだろう。

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