4月4日 写真シールの日
やあやあ諸君。
私の名はいずく。いずくかけると申す者だ。
諸君らは今日と言う日を如何にお過ごしだろうか。日々は刻一刻と進む二十四時間の連鎖であるが、それは円環ではなく螺旋であり、繰り返しではなく積み重ねである。だがしかし、中にはどうもそれを理解していない者が多い。
私の話を聞き入れ、今日と呼ばれる日が先人達が積み重ねた如何なる日なのかを知らば、諸君らの過ごす毎日にも色が付くのやも知れぬ。
1995年の7月、ゲームセンターに突如として存在した異質な筐体。格闘ゲームや音ゲーなどのビデオゲームや、UFOキャッチャーなどの体感ゲームとは明らかに違うその筐体の遊び方は、写真を撮る事だった。1999年には女子中高生を中心に大ブームを起こし、日本中に広く知れ渡る事になる。本日、2017年4月4日は『写真シールの日』である。
写真シールの日は、写真シール機「美写」を開発している日立ソフトウェアエンジニアリングが制定した一日である。なぜプリクラの日ではないのかと言うと、プリクラと言う名前は「プリント倶楽部」を開発したアトラスの商標となっているからだ。
いまやスマホで簡単に写真が撮れるようになった時代。昔はプリ帳と呼ばれる大量のプリクラを張り付けた手帳を持ち歩く女子が多かったが、今はそれも聞かない。だがプリクラも誕生から20年、物凄い進化を遂げている。
プリクラを撮った事がある諸君らは覚えがあるだろうが、卒業写真や、免許証の証明写真などと比べ、プリクラの方が映りがいいのは照明が優れている為である。テレビの収録などでは、高温を放つ大型の照明を芸能人にあて続けるが、光が強ければ強いほど映りは良くなる。
そんな状態で撮った写真でも飽き足らず、最近のプリクラは美白は勿論の事、目を大きくする機能、輪郭補正、体型をスリムに、おまけにその写真をスマホに送る機能までついている。SNSに自分の写真を挙げている人は今では珍しくないが、それがプリクラで撮られた物であれば一度疑いを持ってかかった方が良さそうだ。
今、プリクラの後継としてネイルプリと言う物が出始めている。スマホなどからお気に入りの画像をプリントし、それを爪に貼れるといった仕組みである。
ゲームセンターは最先端のアイデアが溢れる娯楽施設だ。私も次の休日には久々に足を運んでみよう。まあ、一緒にプリクラを取る人なんていないのだが。
今日は写真シールの日、特別な一日である。
我々は本日を祝福し過ごさねばならないだろう。
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