49 カマキリ、専門、薬

 疲れたので少し休憩しよう。コンピュータをスリープにし、席をたつ。

 ドアには見飽きたカマキリ型インベーダの図や、誰かの覚書などが貼ってある。

 喫煙所では誰かが一人でタバコを吸っていた。制服からして戦闘員だろうか。私はタバコは吸わないが、個室一つを堂々と使っている姿を見ると羨ましくも思う。

 トイレから出ると、さっきの戦闘員が外に出ていた。

「薬物開発班かい?」

「そうですが、何か?」

「あんた達の薬のおかげでいつも助かってるぜ、ありがとうな」

 馴れ馴れしくていけ好かないと思っていたら、いきなり感謝されてしまった。なんと返そうか迷っているうちに彼はそのまま帰ってしまった。

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