第581話社は(1)

清少納言先生:今日からお社のお話です。

舞夢    :了解しました。訳をしてみます。


お社をあげるならば、まず布留のお社。

生田神社。

祭礼の時の御旅所。

花ふち神社。

杉で有名な三輪のお社は、杉の目印があると思うので拝見したいと思う。

ことのまま明神様は、たいへん頼みやすいと思う。

それでも、「さのみ聞きけん」と歌にも詠まれていて、限りなく多くの願いを聞き入れてしまうので、「そこまでは難しいのではないか」と噂を立てられるのではないかと思い、神様に同情してしまいます。


清少納言先生:はい、そこまで。

舞夢    :布留のお社は、天理の石上神宮ですね。

清少納言先生:その通りです、生田様は今は神戸市というのかしら、そこに。

舞夢    :旅の御旅所もなかなか、神様が旅をなさるようで、面白いですね。

清少納言先生:花ふち神社は、陸奥にある神社、名前が面白くてね。

舞夢    :三輪様の杉は現代でも、お祀りしています。

清少納言先生:そうですか、それはよかった。

舞夢    :ことのまま明神とは?

清少納言先生:駿河の国日坂です。「さのみ聞きけん」は、「ねぎごとを さのみ聞きけん 社こそ 果てはなげきの 森となるらめ」古今からです。今の掛川かしら。

舞夢    :今の掛川あたりでしょうか。それにしても面白い明神様ですね。



※社は(2)に続く。

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