第580話駅は

清少納言先生:今日は駅についてのお話です。

舞夢    :了解しました。訳をしてみます。


駅とすれば梨原、望月の駅。

山の駅については、心をひかれる話を聞いたことがあるけれど、再び同じ駅でそのようなことがあったので。なおさらいろいろ重なって心がひかれるものがあります。


清少納言先生:はい、お疲れ様。

舞夢    :先生の時代の駅というものは、乗り継ぎの馬がある街道の使節ですね。

清少納言先生:はい、概ね三十里に一駅です。

舞夢    :梨原の駅は大和の駅でしょうか。

清少納言先生:近江にもあるそうですが、ここは大和です。

舞夢    :望月の駅は、信濃の望月の牧ですね。

清少納言先生:はい、名前もすてきです。



※山の駅については、まず今昔物語に、野磨駅の梁上に住む毒蛇が法華経の功徳で人に転生したという話があって、定子様の兄伊周様が太宰権帥に出向かれる時に、同じの駅で、途中留め置かれ、母上の訃報を聞いた所だったとか。

清少納言が明確に書いていないのは、その事情を考えたのかもしれない。

もしかすると梨原(なしはら)と望月という駅名も、その事情に関係があるかもしれない。(清少納言は表面的には、認めないけれど)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る