第553話五月ばかりに山里などありく(1)

清少納言先生:今日は五月の散歩のお話です。

舞夢    :了解しました。訳をしてみます。


五月ごろに山里に出かけるのは、格別に気持ちがよいものです。

草葉も水も、一面に青々と見え、表面では何ということもなく草が生い茂っている場所を、ずっと真っ直ぐに進んでいくと、その下は全て同じではありません。

水がたまっているような場所があり、深くはないのですが、供の人が歩くたびに水しぶきになって、跳ね上がるのが、とても面白いのです。


清少納言先生:はい、そこまで。

舞夢    :雨でも降って草の下に水でも溜まっていたのでしょうか。

清少納言先生:おそらく、そうだと思うのですが、初夏の雰囲気の中で、水が跳ね上がるのは、なかなか面白いのです。

舞夢    :牛車は、少々の水溜まりなどは通ってしまいますからね、その分歩いている供の人には、しぶきがかかってしまうのですね。


五月ばかりに山里などありく(2)2に続く。




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る