第549話見物は(7)
清少納言先生:続きをお願いします。
舞夢 :了解しました。
いつ、お戻りになられるのかと待ち続けていると、賀茂の御社の方角から赤衣を身に着けた人たちが連れ立って来ました。
私(清少納言)が、
「どうでしょうか、行列はそろそろ来るのでしょうか」
と尋ねると
赤衣の人たちは
「いや、まだまだ、いつになるのか、わかりません」
などと答えて、御輿などを持ち、斎院に帰っていってしまいます。
私としては、この輿にお乗りになられたと思うのも素晴らしく思いますし、気高なことと思うのに、何故このような下司の身分のものが斎院のお近くにお仕えしているのか、恐ろしくも感じます。
清少納言先生:はい、そこまで。
舞夢 :赤衣というのは?
清少納言先生:検非違使の下司や貴族の下部たちが着る赤色や桃色の衣になります。
舞夢 :御輿を先に持って帰ってしまうということは、斎王は帰りが牛車になるのですか?
清少納言先生:はい、その通りです。そのため御輿は不要となるのです。
※見物は(8)に続く。
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