第507話南ならずは東の(2)

清少納言先生:続きをお願いします。

舞夢    :了解しました。


宵の時刻を少々過ぎたころ、そっと門をたたく音がします。

いつもと同じ、関係をよくわかっている女房が対応して、男性を自分の陰に隠しながら、周囲の目を気にしつつ女主人のもとに、導きいれます。

その様子も、なかなか風情にあふれています。

二人のかたわらには、素晴らしく美しい音を奏でる琵琶で、つくりも風情があるしゃれたものを、女主人と話をする合間合間に、大きな音ではなく、爪弾きぐらいで、少し掻き鳴らしているのも、なかなか風情を感じます。


清少納言先生:はい、お疲れ様。

舞夢    :この段すべてが、夏の夜の風情の極みですね。

清少納言先生:どんな話をされているのか、それは書きません。

舞夢    :よくわかります。

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